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4月5日(土)~6日(日)は国重要文化財・播磨国室の社・室津賀茂神社の春の例祭、「小五月祭」が催行される。
例年「宵宮」で しの笛を演奏させていただく。
播州室津は多くの歴史伝承を持つ港だ。
平清盛が厳島へ詣でる折に高倉天皇と共に立ち寄った記録がある。
その時には現在のような社殿が建っていたとされている。
源平の争乱では平家1万が籠城し手勢500で攻め寄せた源氏を難波まで追い返したという記録もある。
一の谷の合戦で破れた平家の軍船は播州室津に集結した後、一路、壇ノ浦へ落ちていった。
足利尊氏は一度九州まで落ち延びた後、勢力を増しながら東進し播州室津・見性寺にて、高師直などと共に軍議を開き、湊川の合戦に赴いたとされている。
木曽義仲は義経に滅ぼされるが、義仲の側室・山吹御前は播州室津に落ち延び、「友君」となって木曽源氏を弔いながら歌舞音曲で旅人をもてなした。
この「友君」が賀茂神社に奉納したとされるのが、民俗文化財として「小五月祭」に奉納される「棹の歌」
この時には地元の女学生が「友君」に扮し「友君行列」が古式豊かに繰り出す。
そんな播州室津では雛祭りが8月「八朔」に催される。
これは永禄年間に起きた「祝言の夜の室山城(室津城)の落城」が由来とされている。
1月11日、室津の浦上氏は播州姫路・黒田家(小寺家)からの姫を迎えた。
この姫は黒田官兵衛の妹・志織姫であった。(大河ドラマでは おたつ)
祝言の夜に討ち死にした志織姫を悼んで室津の人々はその年の雛祭りを8月に延期したとされている。
これが今に伝わる「播州室津・八朔の雛祭り」の由来とされている。
毎年、播州室津・賀茂神社の「小五月祭・宵宮」では、しの笛を演奏させて頂く。
この折、必ず演奏させて頂くのが「室の波~友君(城山如水作曲」と、
「風の音~室津八朔の雛祭り・八朔の恋歌(城山如水作曲)」
この「八朔の恋歌」は志織姫の恋歌であり、天上的な恋歌でもある。
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今年も4月5日(土)15:30~の「小五月祭・宵宮」において演奏させていただく。
黒田家から室津に嫁いだ志織姫を偲んで「黒田節」「白鷺城春秋(城山如水作曲)」なども合わせて演奏させていただきたいと思っている。
しの笛演奏は <播州城山流> 城山如水、玉田麗水、矢田貝秀水
黒田家からの姫・志織姫が嫁いだ播州室津は、自分にとっては第二の故郷のように思える歴史ある港町なのだ。
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