和泉式部は生没年も不明、伝説に彩られた女流歌人だ。
夫との離婚、二度にわたる恋人との死別、恋人との間の子を
捨て去った悔恨、夫との間に生まれた娘の死・・・・
その煩悩からの救いを求めるかのように
書写山の性空を訪ねた。
中宮彰子の供をしての訪れだったようだ。
貴族、世俗を嫌って性空は対面を拒んだ。
和泉式部は歌を残し、その歌に感銘を受けた性空は
中宮彰子、和泉式部一行を呼び戻して法華経を説いた、
そういった伝説も伝えられている。
西の比叡山と云われた書写山には
様々な伝説が残る。
自分が小学校の頃は林間学校で
円教寺に泊まって遊びまわったものだ。
現在では考えられないことだろう。
そんな書写の伝説を、しの笛曲に作曲したのが
「風の音~書写・式部(城山如水作曲)」
深山冷気
式部
月の羽衣
山の端の月
・・・の4曲からなる。
ほかの「風の音」集に比べて、より幽玄な曲が集まる。
和泉式部が性空に教えを乞うた歌は
暗きより 暗き道にぞ入りぬべき
遥かに照らせ 山の端の月
・・・伝説は伝えている。
9月1日(日)「しの笛の調べ~夏から秋へ」にて全曲演奏。
しの笛:城山如水
シンセサイザー:池田佳子
幽玄な曲想の演奏になる。
播州城山流<しの笛 風の音> 城山如水
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