知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

真実が隠されてしまった。

2015年09月05日 | Weblog
知的障害者施設の虐待と言われる事件について、前回の続きになります。


事件の当事者である支援員は、私の知り合いなんですが、前回も書きましたが、本人は全面否定しています。私も、長い付き合いで(20年以上)、どういった人間であるか、ある意味分かっていたので、この話が出た際に、非常に不自然さを感じました。

何か悪意のある意図が感じられました。



今回、事件に対して聞き取り調査等、警察が介入することになったのですが、その前に上の方で処分が決まったようです。そのことで、事件がうやむやになる可能性もあります。真実が隠されてしまう・・・かもしれないということです。


すでにニュースで取り上げられていましたので、その処分結果はご存知の方もおられると思います。

今朝、本人から連絡があり、処分が決まった・・・とのことでした。


本人は停職6か月、また直接の上司等、11人ほど減俸等の処分があったようです。

誰が得をしたのでしょう?


そうです、誰も得をしていない・・・と思われます。


一番気になるのは、被害者になっている施設入所の方ですね。本人はどう思っているのでしょう?
この結果に満足?しているのでしょうか?


自分の虚言により、こういった事象が起こせるとでも思ったのでしょうか?そうであれば、益々助長しますね。
そうでないことを祈りますが・・・


事件は、実際どうだったのか? 本当に虐待していたのか、そういう感じに見えたのか? そういった事実は全くなかったのか?
処分を行うことで、これ以上情報の拡散を恐れた(上の方の)判断もあったのでは・・・と勘ぐってしまいます。


マスコミは虐待事件に、飛びついて報道します。しかし、その事実を的確に伝えているかというと、そうは感じません。
あくまでも、上の方から提示された情報だけを伝えます。
世間の方々は、一方的な感情で、「ひどいことを・・」「やはり施設職員は・・」等々、いろいろなことを言います。
現場の本当の事実も知る余地はありません。


今回の件も、結局は事実は隠されたまま、結論だけが先行してしまうと思われます。



施設現場は、どう感じているのでしょうか? 各施設長あたりは、自分のところは大丈夫だ・・とか、徹底している・・・とか、中には飛び火しないでほしい・・・なんて思っている方もいるのでは?
私の元勤務していた施設なども、同じでしょう。

もちろん、様々な知識を元に、入所・通所されておられる利用者の方々の処遇や対応を的確に検討し、考えて行動しなければなりません。
私も長年の経験を元に、多くの処遇方法を考え、実践してきました。少しでも、利用者の方が前進出来れば幸い、逆に失敗もありました。

当然ながら、人間対人間の付き合いでもあります。
子育てとは、また違った感覚ですね。(小学校講師の経験もありますが、学校現場とも、また違いますね。)


現場がいかに苦労し、考えているのか? そのため、その行動に対して誤解も多いですね。

じゃれ合っていることでも、他人が見ればいじめている・・・(これは学校現場でも言えるかもしれません)と見られる。パニック状態を抑えると、虐待だと言われる(前後を見ていないため)。他の利用者が被害に合っていても、守れない・・・という現場でしか分からない状況も多いです。
もちろん、何度も書きますが、暴力は否定です。暴力や暴言によるものは支援とは言いません。


事実は見えません。

今後も、こういった事象は起きると思います。





今日、当事者の彼と話し、「6か月の停職や・・」「しばらく、田舎に戻って農業するか?」  の会話がありました。
施設職員は、誰に対して仕事をしているのでしょうかね?

利用者の方のため・・・、施設長のため・・・、理事長の立場を守るため・・・?

やっぱり、嫌な世の中ですね。

コメント
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