知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

介護施設での事件がありましたが・・・

2015年12月02日 | Weblog
約2か月ぶりの投稿です。


知的障害者施設での虐待事件という名の、職員逮捕、これが友人だったことで、しばらく気分的に投稿する気分にはなれませんでした。

その後は、連絡を取っていないので、詳細は分かりません。


私の知り合いや他の友人等からも、皆 この件で連絡があり、それぞれが関わりのある施設内での状況を見守っているようです。



しかし、最近 また事件が起こりました。

老人介護施設での、職員による虐待があったそうです。


私は、老人施設での職員経験はありません。そのため、その状況がどんな感じだったのか?はつかめませんが、これもおそらく保護者からの告発か、職員からの内部告発だったのではないでしょうか。

個人的な見解では(あくまでも個人です)、知的障害者や老人介護等 どの施設でも、こういった虐待は程度こそ様々ですが、絶対にない施設はないと思います。それは、人間対人間の対応だからです。

それでも、こういった施設で勤務するということは、それなりに職員も責任と覚悟が必要だと思います。

当然、虐待に関わった職員は、それ相当の罰が与えられて当然なのですが、そういった事件が起きる背景は、施設内にもあり、職員間の問題でもあり、大きく考えれば、こういう職業の問題でもあると思います。


知的障害者の方でも、高齢の痴呆の方でも、その行動については、まだまだ研究が必要です。当然、それに対処する方法も研究がされています。

今後、高齢者や多様な障害が増加する中、その人数も減ることはなく、増加の傾向が考えられます。



より、その対応方法を早急に確率していかないと、対応される側、介護される側の立場でも、辛いものがあります。もちろん、対応している職員は、こうすれば確実にうまく対応できる・介護出来るという方法が見いだせれば、仕事の上でも気分的にやる気も起きるでしょう。

しかし、現実には相当後退している部分が見られます。


それは、こうした事件が大きく報道されることにより、実際の現場では、どうしても対応に一歩躊躇してしまう面がでてしまうからです。

つまり、対応方法の確立以前に、現場の対応を鈍化させている・・・無理に対応すれば、「虐待だ」「暴力だ」「差別だ」・・・と言われ、何もせずに観察している職員が、いかにも自分が”正義の味方”のように訴えることがあるのです。

これは一部の事と思いますが、最近の職員が、先輩の対応に対して「この方法がベストなのか?」とは思わず、逆に「なぜこんな対応をするのだ」と否定的に見ている・・・自分が、初めて場面で対応して、実際の方法が分かる・・・そういった経験が不足していることも考えられます。



どんな施設でも、人間対人間の関係は、時間が経過すれば、それなりに出来てくると思います。

仲のいい利用者と職員で、職員が「アホかいな・・・(関西ですね)」と軽く利用者の頭をはたく行為、しかし、違う職員から見たら、頭を「叩いた」と見える。冗談で一緒にプロレスをする(まあ、若い利用者が多いですが)・・・他の職員から見たら、「虐待だ、いじめている」と見られます。

もちろん度を超すと、当然虐待です。


こういった場面は、一般社会でもあると思います。


物の見方・・・  職員が常にベストな対応をしなければならないのは当然です。しかし、人間的な関係を作る、人間的な対応をすることは、一番大切な部分だと思います。


以前の施設長は、職員は「神様にならなくては・・」と言っていました。その意味は、よく分かります。


上から見るのではなく、常に奉仕の精神ですね。



事件が起こるたびに、現場ではより慎重な態度で臨まなければならなくなり、職員の対応も徐々に”慎重”が逆に、対応方法の”後退”に向かっているのでは・・・と心配になります。
コメント
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