石油価格の高騰。
投機マネーも動いているようだが、世界中で、こんなに使っていたら、いつかは枯渇する資源。
「脱石油」を考える良い機会では。
燃料だけでなく、あらゆる製品に使われている石油。
菓子袋も近頃は、袋の中でまた個包装になっている。
中身が寄らないように中敷も。これも原料は石油。そこまでしてくれなくていい。
重油を焚いての温室栽培までして、冬場にイチゴやきうりを食べなくてもいい。
スーパーのレジ袋は、レジ袋を断った人にポイントを付ける方式ではなく、たとえ5円でも10円でも有料にすると、とたんに「袋持参率」はあがるのだそうだ。
庶民は、1円、2円に敏感だ。防衛省の「湯水のごとき無駄遣い」には無関心でも。
悲しく、おろかなことだけど、自分の身近なことでないと、実感が持てないのが、普通の平凡な人間の限界。
東国原宮崎県知事の「徴兵制発言」。
本人は、それほど深く考えて発言したわけでなく、すぐ撤回したが、
若者を鍛えるために、すぐ「徴兵制」を持ち出すのは、軍隊の本質を見ていない。
お隣韓国には「徴兵制」があるが、軍隊入隊経験者は言う。
「軍隊とは、人殺しの術を徹底的に教え込まれる場。それ以外の何ものでもない」と。
その本質を隠して、規律ある訓練の様子などを、民間人に宣伝してみせる。
日本の自衛隊もそうだ。
「自衛隊内部見学・体験」という企画は、人気があって、希望者は抽選で選ばれる。
信濃毎日新聞の記事「憲法は問う」は、今、「基地見学」が、人気のツアーになっている現実を紹介している。
「F2支援戦闘機が突然飛来し、爆撃の轟音とともに黒煙が上がる。それがショーの幕開けだった。戦車が猛スピードで走りぬけ、ロケット弾が飛ぶ。ただ、着弾地に敵兵の姿はなかった」
ツアー参加者は、これを映画以上の、迫力あるショーとして見ているのだろう。
自分達はあくまで見物者であって、当事者ではない。
しかしこれは、戦争への親近感と麻痺感につながる。
私が、ハリウッドのアクション系の映画に嫌悪を覚えるのも、それがアメリカ人の好戦的な気分の反映であり、かつそれに拍車をけるものだと感じるからだ。
とかく「美しい物語」にさせられる「特攻神話」も、彼等の目的は、一人でも多くの敵を殺すことであったはずだ。自身の死とともに。
しかし、兵器の不備・不良と、操縦者の技術未熟のために、目的達成率は、非常に低いものであったが。
香川や熊本での、親族内の殺人事件には、地方の人々にヒタヒタと押し寄せている「生活苦」が、背景にあるように思う。
香川の被害者の人生は「借金人生」。それも自分の贅沢や浪費のためではない。
孫可愛さに、娘夫婦の生活を支えていたとも言われるし、一時、1部のマスコミから「犯人あつかい」された、娘達の父親も、好き好んで「無職」でいたわけでもないだろう。
両親を殺害したとされる熊本の青年も「アルバイト生活」。
地方ではまともに職業に就けない現実が背景にあるような。
これを東国原氏のように、「若者のせい」にしてはいけない。
若者から希望を奪っているのは、大人世代だ。偉そうなこというほど、前の世代ががんばったわけでもない。