木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

日本を守るのは「日米軍事同盟」ではなく、「平和憲法」

2015年06月16日 | Weblog

集団的自衛権行使決定の先には・・・。
安倍政権の進める無理筋の「集団的自衛権行使容認の決定」だが、どうやら維新を仲間に引き入れて、総選挙に打って出て、それこそ小泉純一郎元総理が仕掛けた「郵政民営化の信を問う」とした選挙にならって「安保法制」の賛否を国民に問う選挙を仕掛けるのではないかという憶測が出てきた。
まだこの政権を支持するなどと、たとえ巧みな誘導があるにしても答えてしまう国民が40パーセントもいるようでは、小選挙区制度の低投票率の元では自公政権が負けることはまずない。
憲法学者のほぼ9割が「安保法制」は憲法の規定する範囲を逸脱しているとして声明を発表している中で、それでも押し通すには総選挙しかないと、安倍晋三は考えるだろう。
ところで、こんなにあせって「集団的自衛権行使」の正当性を打ち出す背景にはアメリカの強い要請があるといわれている。
アメリカは日本が騒いでいる尖閣諸島の帰属のほうはどうでもよいが、南沙諸島海域の中国の海域拡大は許せないようだ。
しかし地図を見ると、日本にとっても、アメリカにとってもこの海域は自国とは程遠いところにある。
そこに首を突っ込んで来るというのは、「世界で一番の国」を脅かす中国の動きが気になって仕方ないということなのだろう。
しかし世界中に紛争を仕掛けて手を広げすぎたアメリカが、今は「反米テロ組織」の活動を抑えられなくなって、これを肩代わりしてくれるカモとして、日本に迫って来た。
70年前の戦争で、アメリカには負けたが、中国には負けたわけじゃないと考えている安倍晋三はアメリカと協力して中国を抑え込みたいと、そんな妄想を抱いているとしか思えない。
中国はアメリカや安倍の考えていることはよくわかっている。戦争などして得することは何もない。だからといってアメリカのいいようにはされたくない。
だから自国の主張は曲げないが、その一方で経済的関係を絶つようなことはしない。むしろ深める方針を取っているように見える。
「脱亜入米」しようにも日本は地政学的にアジアでしかないのだ。近隣諸国と仲良くやっていく方法を考えるしかない。
ゆめゆめアメリカの要請に従って中東などに出張ってはならないと思う。
東西対立の時代にアメリカは日本を西側の一員として利用したが、だからといって日本を守ったというわけではない。
しかしあえて言うなら「平和憲法」を日本に贈ったことで、私たち日本国民は戦争状態なくして70年来ることができた。
隣国朝鮮の近代以降の苦難を考えると、今この「平和の権利」を安倍晋三のなすがままに手放してしまうと、隣国が味わった苦難を今度は日本が再び体験しなければならないことになる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする