特定秘密保護法にジャーナリストらも反対表明。
今更遅いじゃないかという気はするが、何もしないで成立を許すよりはましだ。
この法律に関しては国会議員の殆どの認識が一般国民より劣っている。
「みんなの党」と「維新」が自民党の補完勢力以外の何者でもないことは承知していたけど、「修正」して賛成するなどというのではこの二つの党はこれでその役割は終った。
安倍政権自体が極右政権であるから、この政権より右の政党は狂信集団しかあり得ないわけで、「維新」と「みんな」は自民党に収斂されていく。
次の選挙、それは3年後で、その時日本が無事に日本でいられるかわからないが、「維新」と「みんな」は多分消滅するだろう。
それにしても改めて思うのは公明党という勢力の「罪深さ」だ。安倍政権がここまで暴走できるのは公明党の下支えがあってこそ。
与党政権でいることがよほど楽しいと見えて、平和も福祉もかなぐり捨てている。
宗教集団は悪魔と手を結ぶ宿命にあるが、それを見事に体現して見せてくれている。
ジャーナリストらの保護法反対の決起集会に俳優の菅原文太氏も賛同者として出席。
今は俳優というより農業者だけれど、この人の過去の出演作品のインパクトは衰えていない。
私は彼の代表作『仁義なき戦い』は再上映会で、全作品を見た。菅原が全ての主役というわけではないが、やくざでありながらその立ち位置は常に反骨である。
シリーズとなって人気を博したこの映画は、やはり人気の原点になった第一作の「広島編」が優れていると思った。その後の作品も悪くはないが、人気シリーズのため急いで作っているので粗雑になってしまっている。
敗戦後のしかも被爆地広島が舞台ということは、ヤクザにでも何にでもなって生きていくしかない現実がよく伝わってきた。
菅原文太の作品では、NHKの大河ドラマ『獅子の時代』も印象深かった。
今年の大河と同様、敗者会津の武士と勝者薩摩の下級武士から政府の中枢になった人物を対比させ、菅原文太が演じた平沼という男は暗殺者の運命をたどる。
明治維新と言われる政変の後、庶民が江戸時代以上の苛酷な収奪に苦しんだことも描いていて、歴史の事実は「明治がばら色」では決してなく、お気楽に何でも「維新」、「維新」と騒ぐ連中がいかに底が浅いかを示している。
これは山田太一の脚本だったが、視聴率が良かったかどうかは知らない。
というか、この時代、視聴率が番組作りの目安ではなかったように思う。特にNHKはスポンサーの顔色を見る必要はなかったわけで。
今年の『八重の桜』も敗者の立場から描いたドラマで、今まで知らなかった、考えてこなかった視点が提示されていて、例えば、会津藩の象徴である松平容保が生え抜きの会津藩主ではなく、養子で松平家に入ったということなど、知らないというか関心がなかった。
八重の兄である山本覚馬の明治以後の京都における活躍など興味深かったが、視聴率はよくない。
景気の良い、自分が英雄になった気分になれるドラマがやはり好まれるのか。
役柄と実際が重なる人は少ないが、菅原文太はその稀有な一人だ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます