じゃなくてブレードランナー考(1)です。(失礼)
ブックマークにもある「風にならないか♪」の茉莉花さんとブレードランナーの話をしたので(その内容はリンクを見てください)、それに関連して語りまくります。
ハリソン・フォードのブレードランナーです。リドリー・スコットのブレードランナーです。
ロイターがやった科学者が選ぶSF映画ベスト10の第1位に選ばれたブレードランナーです。
(しつこい)
原作は毎度おなじみフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」です。
(ここでは初めてか・・・)
個人的にはディックの作品でディックの生前(生まれる前じゃないよ)に読んだものは、「ユービック」とこれだけです。
当時は、(ディックの作品の中で)「宇宙の眼(虚空の眼)」という作品が圧倒的に評判が高く(特に作家や批評家などの間で)、次が「アンドロイドは・・・」、その次が「ユービック」だったように思います。
さらに個人的には、「ユービック」が一番好きです。(わけわからん度が一番)
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の評価は、かなりの部分が、まずその題名にあると思います。
(この題名をみたらパロディーかなにかやりたくなるのが人情だ)
というわけで、映画が出来る前に原作を読んだので、映画は公開当時見ませんでした。
(だってねえ。普通、がっかりするでしょ。だいたいハリソン・フォードなのも変な気がしたし)
その後しばらくして・・・・・・
休日に職場のアルバイトの学生が私の部屋にやってきて、「ぼくの一番好きな映画なんです」とビデオをもって来ました。それが「ブレ-ドランナー」でした。
(って、ここに書くんだから「ブレードランナー」以外あり得ないんだけど)
で、観てみると原作と違うのは予想通りだったんだけど、これはこれで「面白いじゃないかよーーん」だったのでした。
なるほど一番好きだというのもうなづける。
私は不覚にもSFのいい映画を見逃していたのでした。彼(その学生。今はもちろん学生じゃないですが)には感謝せねばなりません。
それで、その後レーザーディスクを買ったりして何度も見ました。
あのごちゃごちゃした街並みとおかしな広告や落書きの異常な密度、追っかけの中になぜか混じる妙な日本語。原作と全然違うのに、やはりディックの世界なのだ。
未来なのにごちゃごちゃした生活感があるのがディックなのだ。オーウェルの「1984」のようなアンチユートピアではないけれども、決して憧れはしない未来。(おししいです)
主人公は強くないし。
でも、その映画は、その後さらに変わったのでした。
ディレクターズカットとか、完全版とかいうやつ。
ううむ、よくわからん。
http://kazeninaranaika.seesaa.net/article/3975101.html
それで、こちらの話にいくわけですが、詳しくは続きで。
※ちょっとおまけ。
実は、僕のところに「この映画が一番好きなのだ」といってビデオを持ってきた人が、その前にもう一人います。
友人だったのですが(だった、というのは喧嘩したとかではなく最近は音信不通なので・・・)、それは「エイリアン」。結構安易ですが、あれはあれでやっぱりよく出来ている。
ギーガーのデザインがすごいんだけど、あの異星人の宇宙船の中はなんだ?!
あとから気がついたのですが「エイリアン」も「ブレードランナー」もリドリー・スコット。
やっぱりSF撮るならリドリー・スコットだ。頼むからもう一本SF撮ってくれ。
※もう一つおまけ。
原作を読んだあと、観てがっかりした映画といえば、「惑星ソラリス」です。
タルコフスキーのほう。
いや、未来の都市の様子(なんで当時の東京?)とか、海の変化する様子は技術的に(あるいは予算的に)無理だったからしかたないんだけど、あの終わり方はないでしょう。
「あれじゃマザコンじゃなーい(下げ調子)」といった人がいました。
(うん。その通りです。。。知らなかったとはいえ、マザコン映画に誘ってごめんなさい。)
ソダ-バーグの「ソラリス」に至っては「ふざけるな」と言いたいです。(って、言ってるんだけども)
ついでに。
マイケル・クライトンの原作で「スフィア」という映画がありました。これは「(惑星)ソラリス」の原作「ソラリスの陽のもとに」(レム)のパクリです。
映画「スフィア」の最後に出てくる台詞は、「ソラリスの陽のもとに」の最後の主人公の心情そのものです。
これ(ソラリスの原作)も詳しくはいずれ。

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