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もともと歌舞伎には幕は無かったのです。初期の歌舞伎では能のように舞台と客席の間には幕はなかったのです。それが芝居がだんだん複雑になってくると、1幕ではすまなくなってきたのです。それで、いったん舞台と客席を隠す必要から幕が生まれました。
江戸に4つあった4座の一つの中村座が将軍から拝領した幕を使ったのが始まりです。
時は3大将軍家光のころ巨大な軍艦を伊東で建造して江戸へはこぶのだが、こぎ手が400人もいて、呼吸が合わない。そこで歌舞伎の声が良く通る猿若勘三郎が呼ばれ号令がかけられたそして、船を無事に江戸へと到着した。
このお礼に将軍家から船の覆いに使っていた巨大な布をもらった。それが黒。柿色、白の三色でした。そして歌舞伎で、幕が必要になったときに、この布をつかったのです。
他の3座も幕を作ることになり、将軍家から拝領した中村座の色では申し訳ないと思い,白色をもやい色にかえたのです。その幕の色が現在に伝わっているのです。
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