という訳で先週日曜に行なわれた『第11回吉祥寺聖戦』の、
決勝戦の試合レポートをお送りします。
今回は最後まで展開の読めない、
白熱した試合となりました。
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決勝戦(慈恩【シオン】、カルム、YOEI、ルドルフ)
予選4試合を終え、勝ち上がったのはシオン、カルム、YOEI、ルドルフの4人。
シオンは比較的オーソドックスな魔神ルカデッキ、
カルムは最近のお気に入りという戦人デッキ、
ルドルフはレベル上げの為に《ジラオーカー》を投入しているという少し変わったバランス型デッキ、
そしてYOEIはまさに『地雷』というべきアルベールメルトデッキで予選を勝ち上がっている。
決勝で同じデッキが使われるかどうかは今のところ不明だが、
大会経験で勝るカルム、ルドルフの両名を、
デッキの安定度で優れているシオンがどう立ち回るか、
そして最近の大会で実力を上げつつあるYOEIがいかに揺さぶりをかけるか、
という展開になるだろう。
4人の熱戦に期待したい。
<<<試合開始>>>
マップは博物館(朝)、南西スタート。
ルドルフ、カルムの2人による開幕《天女の羽衣》勝負はカルムに軍配が上がり、
出遅れたルドルフは諦めて次の祠へ。
一方シオンは次の次の祠近くに陣取り、
次ターンでの祠周りでの攻防に賭ける構え。
そしてYOEIは開幕と共に悲鳴を上げ、
《チャイレン》2体を配置したところで立ち往生してしまう。
どうやらデッキを《チャイレン》型に切り替えたところ、
初手でその《チャイレン》が全部来てしまった様だ。
さて首尾良く鍵を手に入れたカルムは、
ワープゾーン経由でまず1つ目の祠へ。
手札は全て使い切ってしまったものの、
配置したのは移動数が十分乗った《チャリオ》。
相手が手間取ればそのまま祠2タテを狙おうという構えだ。
これに対し真先に戦闘を挑んだのは、
既に先回りを行なっていたルドルフ。
その侵略は――《スフィンクス》+《悪夢の戦い》。
《チャリオ》の能力で増えた耐久値は《悪夢》で吸えない為、
きわどいところだったが――ここは無事侵略成功。
しかし次の祠には、
前ターンのうちに更なる先回りをしていたシオンの《ガルダ》が、
手札に白2枚を抱えて待ち構えていたのだった。
この堅い守りを前にルドルフはソリューションを用意できず、
《バルキリー燕》+手札黄緑(ちなみに支援は《ハコリス》1枚のみ)で立ち往生してしまう。
早くもルドルフピンチという雰囲気の中、
祠待ち中のシオンと先程鍵を奪われたカルムが攻め込むが、
1番を取ったのはシオン。
その侵略、《ジラコバルト》+《死の鷲掴み》に対し、
ルドルフは支援を使わず鍵はシオンの手に。
ここは2番手にして既に祠1つを取っているカルムに鍵が渡るのを避けた様だ。
これで祠に戻れれば一気に優位に立てるシオン。
その途中、《ポッコロ》でYOEIから支援を奪おうとするがこれは空振り。
しかし真の悲劇はその直後に訪れた――何とYOEIが何時の間にか(というか3ターンの間ずっと『仕込み』を続けていたのだが)祠横に配置していた《ユキ・ダルマン》に、
間違えて突込んでしまったのだ!
《口寄せの儀式》で《チャイレン》の効果を引き寄せるYOEIに対し、
ひとまず《魔神の麓》+《黒の称号》で凌いだシオンだが、
貴重な祠到達のチャンスを目前で棒に振ってしまった事実は、
受け入れるしかないのだった。
この隙に乗じて3人全員が飛び込むが、
1番を取ったのは残りライフ1のYOEI、
続いてルドルフ、カルムの順となった。
まずYOEIの侵略は、やはり配置デッキならではの《ユキ・ダルマン》+《メルトダウン》。
対するシオンの支援は《トットー》で、
確率的にはYOEIが有利だったのだが――何と避け発動!
予選でも《ネオン》+《メルト》を《ハコリス》を避けられた経験があるだけに、
肝心な所で確率勝負を落とす運の無さを嘆くYOEIであった。
これでYOEIはライフアウトとなり、
一方シオンは《麓》の能力で青――勿論先程使用した《トットー》だ――を回収。
そして2番手ルドルフの侵略は――《トットー》をきっちり貫く《チャイリン》+《亡者の盾》。
再びホルダーとなったルドルフだが祠にはシオンの《ガルダ》が健在で、
しかも《ユキ・ダルマン》の『バグ』のせいで、
手札は黄2青2赤1白1の6枚フル体勢になっていた。
これに対しルドルフは必殺の《バルキリー燕》+《封じ込め》で攻め――たところに狙い済ましたシオンの《かすめ取り》!
結局戦闘は引き分けに終わってルドルフは気絶、
『バグ』がもたらしたまさかの逆転劇に、
ギャラリー達は大興奮だ。
しかし祠を守れても鍵を取れなければ勝利に近付かないのがアヴァロンの鍵。
飛ばされた位置の悪いシオンが手間取っている間に、
鍵は前ターンの戦闘に絡めなかったカルムが奪取。
止む無くシオンは手札を青1赤2――《トットー》《フェレット》《隼丸》と全て支援だ――と整理し、
『最終防衛線』の死守にかかることに。
そしてここまでいい所の無いまま配置を全て失ったYOEIは、
諦めて次の祠に《チャイレン》を置きつつ、
新たな『仕込み』に入るのだった。
ここで祠を取れればほぼ勝利というカルム。
しかし捨て山枚数の十分に乗った《ガルダ》が相手では不利は否めず、
手札を整理しつつ祠から5マスの位置でライフアウト。
復活位置の『引き』に賭ける。
しかしこの日の『幸運の女神』は全く気まぐれだ。
カルムは鍵のあるマスから遠く引き離されてしまい、
その間にシオンが歩いて鍵を取――ろうとした所に炸裂するルドルフの《天女の羽衣》!
結局カルムは祠に《ベビドーラ》を配置、
手札白2――《亡者の盾》《堕天使の嘆き》とやや苦しめの顔ぶれだ――での祠横待ちを余儀なくされてしまう。
3度目となるホルダーターンを迎えたルドルフ。
時間的にこれ以上祠数は稼げる見込みが無いだけに、
ここでの戦闘は非常に重要だ。
カルムが守り切れば祠2つで勝負あり、
一方ルドルフが攻め勝てば祠1つでカルムと並ぶが、
ライフアウトの差(カルム1ミスに対しルドルフはまだノーミス)で逆転もありうる。
緊張が走る中、『事実上の』最終決戦が始まる。
ルドルフの侵略モンスターは、密かに彼のお気に入りである《スカルマン》。
カルムは《黒の称号》を止められることを期待してか《亡者の盾》を使うが、
ルドルフの支援は――《心眼》。
<<<試合終了>>>
その後カルムが鍵を奪い返したものの、
YOEIの《チャイレン》を前に祠行きを諦めたところで試合終了。
20分で祠2つという『泥試合』の中、
ライフアウトの有無の差でルドルフが逆転、
という劇的な結果となった。
シオンは祠待ちから鍵を奪うところまでの流れは非常に良かったのだが、
YOEIの《ユキ・ダルマン》を踏んでしまったのが誤算だった。
戦闘の成績は悪くなかっただけに、
ここ1番でのチャンスに恵まれなかったのが悔やまれる。
YOEIは配置デッキで決勝に上がる幸運に恵まれたが、
戦闘は全て確率勝負で敗れるという結果に終わった。
最近の大会ではよく決勝に上がっているだけに、
次回リベンジを果たすかどうかに注目しよう。
<<<最終結果(括弧内は点数と使用デッキ)>>>
1位: ルドルフ (496、レベル上げバランス)
2位: カルム (426、『黒い』戦人デッキ)
3位: シオン (47、魔神ルカかすめ)
4位: YOEI (6、チャイレンメルト)
決勝戦の試合レポートをお送りします。
今回は最後まで展開の読めない、
白熱した試合となりました。
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決勝戦(慈恩【シオン】、カルム、YOEI、ルドルフ)
予選4試合を終え、勝ち上がったのはシオン、カルム、YOEI、ルドルフの4人。
シオンは比較的オーソドックスな魔神ルカデッキ、
カルムは最近のお気に入りという戦人デッキ、
ルドルフはレベル上げの為に《ジラオーカー》を投入しているという少し変わったバランス型デッキ、
そしてYOEIはまさに『地雷』というべきアルベールメルトデッキで予選を勝ち上がっている。
決勝で同じデッキが使われるかどうかは今のところ不明だが、
大会経験で勝るカルム、ルドルフの両名を、
デッキの安定度で優れているシオンがどう立ち回るか、
そして最近の大会で実力を上げつつあるYOEIがいかに揺さぶりをかけるか、
という展開になるだろう。
4人の熱戦に期待したい。
<<<試合開始>>>
マップは博物館(朝)、南西スタート。
ルドルフ、カルムの2人による開幕《天女の羽衣》勝負はカルムに軍配が上がり、
出遅れたルドルフは諦めて次の祠へ。
一方シオンは次の次の祠近くに陣取り、
次ターンでの祠周りでの攻防に賭ける構え。
そしてYOEIは開幕と共に悲鳴を上げ、
《チャイレン》2体を配置したところで立ち往生してしまう。
どうやらデッキを《チャイレン》型に切り替えたところ、
初手でその《チャイレン》が全部来てしまった様だ。
さて首尾良く鍵を手に入れたカルムは、
ワープゾーン経由でまず1つ目の祠へ。
手札は全て使い切ってしまったものの、
配置したのは移動数が十分乗った《チャリオ》。
相手が手間取ればそのまま祠2タテを狙おうという構えだ。
これに対し真先に戦闘を挑んだのは、
既に先回りを行なっていたルドルフ。
その侵略は――《スフィンクス》+《悪夢の戦い》。
《チャリオ》の能力で増えた耐久値は《悪夢》で吸えない為、
きわどいところだったが――ここは無事侵略成功。
しかし次の祠には、
前ターンのうちに更なる先回りをしていたシオンの《ガルダ》が、
手札に白2枚を抱えて待ち構えていたのだった。
この堅い守りを前にルドルフはソリューションを用意できず、
《バルキリー燕》+手札黄緑(ちなみに支援は《ハコリス》1枚のみ)で立ち往生してしまう。
早くもルドルフピンチという雰囲気の中、
祠待ち中のシオンと先程鍵を奪われたカルムが攻め込むが、
1番を取ったのはシオン。
その侵略、《ジラコバルト》+《死の鷲掴み》に対し、
ルドルフは支援を使わず鍵はシオンの手に。
ここは2番手にして既に祠1つを取っているカルムに鍵が渡るのを避けた様だ。
これで祠に戻れれば一気に優位に立てるシオン。
その途中、《ポッコロ》でYOEIから支援を奪おうとするがこれは空振り。
しかし真の悲劇はその直後に訪れた――何とYOEIが何時の間にか(というか3ターンの間ずっと『仕込み』を続けていたのだが)祠横に配置していた《ユキ・ダルマン》に、
間違えて突込んでしまったのだ!
《口寄せの儀式》で《チャイレン》の効果を引き寄せるYOEIに対し、
ひとまず《魔神の麓》+《黒の称号》で凌いだシオンだが、
貴重な祠到達のチャンスを目前で棒に振ってしまった事実は、
受け入れるしかないのだった。
この隙に乗じて3人全員が飛び込むが、
1番を取ったのは残りライフ1のYOEI、
続いてルドルフ、カルムの順となった。
まずYOEIの侵略は、やはり配置デッキならではの《ユキ・ダルマン》+《メルトダウン》。
対するシオンの支援は《トットー》で、
確率的にはYOEIが有利だったのだが――何と避け発動!
予選でも《ネオン》+《メルト》を《ハコリス》を避けられた経験があるだけに、
肝心な所で確率勝負を落とす運の無さを嘆くYOEIであった。
これでYOEIはライフアウトとなり、
一方シオンは《麓》の能力で青――勿論先程使用した《トットー》だ――を回収。
そして2番手ルドルフの侵略は――《トットー》をきっちり貫く《チャイリン》+《亡者の盾》。
再びホルダーとなったルドルフだが祠にはシオンの《ガルダ》が健在で、
しかも《ユキ・ダルマン》の『バグ』のせいで、
手札は黄2青2赤1白1の6枚フル体勢になっていた。
これに対しルドルフは必殺の《バルキリー燕》+《封じ込め》で攻め――たところに狙い済ましたシオンの《かすめ取り》!
結局戦闘は引き分けに終わってルドルフは気絶、
『バグ』がもたらしたまさかの逆転劇に、
ギャラリー達は大興奮だ。
しかし祠を守れても鍵を取れなければ勝利に近付かないのがアヴァロンの鍵。
飛ばされた位置の悪いシオンが手間取っている間に、
鍵は前ターンの戦闘に絡めなかったカルムが奪取。
止む無くシオンは手札を青1赤2――《トットー》《フェレット》《隼丸》と全て支援だ――と整理し、
『最終防衛線』の死守にかかることに。
そしてここまでいい所の無いまま配置を全て失ったYOEIは、
諦めて次の祠に《チャイレン》を置きつつ、
新たな『仕込み』に入るのだった。
ここで祠を取れればほぼ勝利というカルム。
しかし捨て山枚数の十分に乗った《ガルダ》が相手では不利は否めず、
手札を整理しつつ祠から5マスの位置でライフアウト。
復活位置の『引き』に賭ける。
しかしこの日の『幸運の女神』は全く気まぐれだ。
カルムは鍵のあるマスから遠く引き離されてしまい、
その間にシオンが歩いて鍵を取――ろうとした所に炸裂するルドルフの《天女の羽衣》!
結局カルムは祠に《ベビドーラ》を配置、
手札白2――《亡者の盾》《堕天使の嘆き》とやや苦しめの顔ぶれだ――での祠横待ちを余儀なくされてしまう。
3度目となるホルダーターンを迎えたルドルフ。
時間的にこれ以上祠数は稼げる見込みが無いだけに、
ここでの戦闘は非常に重要だ。
カルムが守り切れば祠2つで勝負あり、
一方ルドルフが攻め勝てば祠1つでカルムと並ぶが、
ライフアウトの差(カルム1ミスに対しルドルフはまだノーミス)で逆転もありうる。
緊張が走る中、『事実上の』最終決戦が始まる。
ルドルフの侵略モンスターは、密かに彼のお気に入りである《スカルマン》。
カルムは《黒の称号》を止められることを期待してか《亡者の盾》を使うが、
ルドルフの支援は――《心眼》。
<<<試合終了>>>
その後カルムが鍵を奪い返したものの、
YOEIの《チャイレン》を前に祠行きを諦めたところで試合終了。
20分で祠2つという『泥試合』の中、
ライフアウトの有無の差でルドルフが逆転、
という劇的な結果となった。
シオンは祠待ちから鍵を奪うところまでの流れは非常に良かったのだが、
YOEIの《ユキ・ダルマン》を踏んでしまったのが誤算だった。
戦闘の成績は悪くなかっただけに、
ここ1番でのチャンスに恵まれなかったのが悔やまれる。
YOEIは配置デッキで決勝に上がる幸運に恵まれたが、
戦闘は全て確率勝負で敗れるという結果に終わった。
最近の大会ではよく決勝に上がっているだけに、
次回リベンジを果たすかどうかに注目しよう。
<<<最終結果(括弧内は点数と使用デッキ)>>>
1位: ルドルフ (496、レベル上げバランス)
2位: カルム (426、『黒い』戦人デッキ)
3位: シオン (47、魔神ルカかすめ)
4位: YOEI (6、チャイレンメルト)