以下は発売中の週刊新潮の掉尾を飾る高山正之の連載コラムからである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二の言論人であることを証明している。
随分前に、世界中のプリマから大変な尊敬を受けているモナコ王立バレエ学校の老女性教授が来日した。
その時に彼女が芸術家の存在意義について語った言葉である。
『芸術家が大事な存在なのは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する事が出来る唯一の存在だからです。』
彼女の言葉に異議を唱えるものはいないだろう。
高山正之は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであるだけではなく、戦後の世界で唯一無二の芸術家と言っても全く過言ではない。
一方、大江…彼については、故人を悪くは言いたくないが(下記の高山正之に倣って言えば)村上、平野等、作家と称する人間達、自分達を芸術家だと思いこんでいる人間達の多くは、芸術家の名にも値しない存在なのである。
何故なら、彼らは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する、どころか、朝日新聞等が作り出した嘘を表現して来ただけの人間達だからである。
彼らの様な存在は、日本に限らず、世界中の国においても同様なはずである。
つまり、真の芸術家とは、極少数しか存在していないのである。
私が、今の世界で、最もノーベル文学賞に相応しいのは、高山正之を措いて他にはいない、と言及している事の正しさを、本論文も見事に証明している。
日本国民のみならず世界中の人達が必読。
規制委の罪
日本の地震学はかなり進んでいる。
それはそうだ。
日本列島の下で太平洋プレートとユーラシアプレートがぶつかり、その間にフィリピン海プレートと北米プレートが割り込んでいる。
伊豆半島は偉そうに日本の一部みたいな顔をしているが、もともとはフィリピン海プレートに乗った島で、それが日本列島の横腹にぶつかってきた。
ために真っ直ぐだった日本列島はあの辺で折れ、隙間からマグマが噴き出して富士山ができた。
伊豆半島の罪はそれで許されたが、ともかく4つのプレートが日本の下で犇(ひし)めき合い、年がら年中、地震を起こしてきた。
日本で地震研究が進むのは当たり前だが、ただ毎年何百億円の予算を食う割に成果は乏しい。
3・11も読めなかったし熊本地震は読んでもいなかった。
なぜなら研究者の質が悪い。
地震の権威は東大地震研の佐藤比呂志だが、彼は武蔵野に埋まっていたコンクリート製の電信柱を活断層と読んで東京大震災がくると大騒ぎした。
そんなお粗末な地震屋がなぜか原発の命運を握る原子力規制委を仕切る。
規制委は性悪の菅直人が作った。
3・11の被災者が飢えと寒さに震えているときにこの男は天婦羅屋と寿司屋と洋食屋を3軒もはしごしていたと産経の阿比留瑠比が報告している。
お相伴はイタリアのテロリスト兼特派員のピオ・デミリア。
彼が菅に原発廃止を吹き込んだ。
原子力規制委も作らせて原発が2度と動かせない仕組みも作らせた。
規制委は原子力村では除け者の原研出身者が中心で、それに島崎邦彦などダメな地震屋が加わった。
因みに東電福島の事故では地震被害はまったくといっていいほどなかった。
原因は津波で、設計した米GE社がその被害をまったく想定してもいなかった。
しかし規制委はGE社も喚問せず、原発の下を走る断層だけを問題視した。
今の原発は5万年前から動いたのを活断層とし、それを避けて建てられた。
ところが地震屋は「それでは不十分」で「13万年前から」に変えた。
それで問題あれば廃炉とし、クリアすると「40万年前から」(島崎邦彦)に変更した。
日本列島がまだ半分は海の中だったころだ。
なんで40万年か根拠を尋ねても「俺たちは政府も文句を言えない3条委だ」と開き直る。
で、規制委の名で勝手に診断して例えば原電の敦賀2号炉は「その下に活断層がある」と廃炉を決定されてしまった。
北電泊原発も13万年前までという新基準を満たしたが、規制委は「海の底まで調べて40万年前まで疎明しろ」と命じてくる。
かぐや姫だってそんな無理は言わない。
北陸電力も石川県志賀町の2号炉について13万年前まで地質を再調査した。
1兆円の原子炉を因縁で潰されたくなかったからだ。
疎明データは「2号炉の下に活断層なし」を示したが、規制委の地霰屋は「典型的な活断層が見えた」と真逆を言い、規制委もそれで廃炉を宣言した。
北陸電力は抗った。
今度は馬鹿にでも分かるように規制委の言う「活断層」を直線で横切る鉱物脈に色をつけ、13万年前から直線のままなことを示した。
断層が動けば横切る鉱物脈もずれるからだ。
これを見せられて規制委も渋々安全を認めた。
ここまで9年間、炉を停め、膨大な調査費もかかった。
ただすぐには稼働できない。
なぜなら規制委の嫌がらせは際限ないからだ。
9・11テロでは200㌧の飛行機がビルに突っ込んだ。
「原発建屋にそれが突っ込んでも炉心溶融を起こさないようにしろ]が規制委の次に用意した難題だ。
それは優れて国防の問題だが、権力にのぼせた規制委には聞く耳がない。
人は権力を持つと途端に悪さをする。
辻元清美は衆院議員になった途端2000万円公金詐欺をやった。
己が無能を知らない規制委はもっとコワい。
日本を潰しかねない。
2023/3/29, in Kyoto