文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

吉永小百合の『キューポラのある街』も銀幕から北に帰ろうと訴えた。

2022年11月30日 00時19分57秒 | 全般

以下は11/26に発売された月刊誌WiLLに、奉祝 朝日400万部切りの断末魔、と題して掲載されている、戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之と颯爽と論壇に登場した気鋭の評論家飯山陽さんの対談特集からである。
見出し以外の文中強調は私。
気になることだらけなのに、検証しようとしないメディアの怠慢                         
四百万部を切った朝日
高山 
飯山さんの産経コラム「新聞に喝!」、いつも楽しく読んでいます
飯山 
ありがとうございます。
高山 
本当にメディアは駄目になっている。朝日新聞が四百万部を切ったと公式発表された。
飯山 
販売店に購読者数を上回る仕入れを強いる「押し紙」もその数字の中に入っているでしょう。
高山 
そう。その数字を除いたら実質的に三百万部ちょっとではないか、という声も聞きます。 
押し紙というのは、実は販売店にとって有利になるという一面もある。
その販売店は外に向かって「ウチはこんなに配っている」と言えば、いい折込み広告が入ってくる。実収入が上がる。 
たとえば、東京新聞だと百世帯程度だけど、朝日だと三百世帯となれば、折込み広告側もより高い効果が狙えるわけだ。
ところが、今度のコロナ禍で折込み広告自体が激減してしまった。
そのため朝日の販売店でも押し紙を余計もらっても意味がないどころか、負担になって販売店の廃業すら出てきた。
当然、押し紙の数も減ったわけだ。
飯山 
喜ばしいことです(笑)。
新聞が読まれなくなって久しいですが、ようやく実質的な数字が追い付いてきたような印象を受けます。
メディアが大きく変わった
高山 
それにメディアが大きく変質したことも読者離れを加速させている。
僕が現役の頃、社会部記者は正義感がたぎっていた。
政治部記者も一定の政治倫理を持って、報じていた。
ところが、今の記者は違う。
人の言動の揚げ足取りばかりで、何でもいいから政治家の足を引っ張ることだけを狙っている。
東京新聞の望月衣塑子なんて、まさにその典型だ。
飯山 
朝日に限らずですね。
高山 
特派員も含めてね。
事実を見て正確に書くべきなのに、そうではない。
安倍さんの銃撃テロ事件も、メディアの報道姿勢に大いに疑問がある。
まず社会部記者がするべきなのは警察から事件の全貌を聞き出すことだ。
でも、メディアから独自の情報はなく、警察側から洩れ聞こえることばかりが流布されている。
飯山 
事件後かなり早い段階で、山上容疑者の出身が「元海上自衛隊員」という情報が流れましたけど、不自然な印象を受けました。
高山 
しかも「元海自出身=悪」というイメージが先行していた。
それから次には、家族が旧統一教会にはまり、それに恨みを持っていたという情報が流れた。
いつの話なのかと思ったら、二十年前のことだという。
それで、いつテロの決行を決意したの心というと、ここ一年の話なわけだ。
チンプンカンプンだ
*私を含めて国民は、今、そうだった、最初は元海上自衛隊員ということが、何故か大きく報道されていた事を思い出したはずである。
私は、この個所を整理していて、更に確信を深めた。世界で海自を悪者にしたい国は中国以外にはいない。(韓国もそうかもしれないが)
山上を工作していたのは中国であるとの私の確信は更に深まった*
飯山 
辻棲が合いません。
高山 
親が献金で破産して、本人も自衛官も務まらない自堕落で生活が苦しいと言いながら、山上はアパートを二軒も借り、車を乗り回している。
改造銃をつくるのに必要な高価な工作機械まで買い込んでいる。
どう考えても不思議だ。
スポンサーでもいるんじゃないかと勘繰りたくなる。
それに一部の言論誌で取り上げられているけれど、安倍さんに命中した弾道の説明が、山上の撃った状況と矛盾している点も気になる。
奈良県立医大の教授、福島英賢の説明によると、弾は上から下に貫通したという。 
でも、山上が撃った状況は映像にもあるように下から上に向かって撃っている。
明らかに角度が違うのに、どのメディアも指摘しない。
ケネディを暗殺したオズワルドのように陰謀論の一言で片づける向きもある。
社会部記者はそういう疑問に応えるところだろう。
飯山 
弾丸の行方も不明でしょう。
高山
一回で三発同時に発射する構造のようだけど、山上は二度発砲しているでしょうー一発が安倍さんに当たったとしても、残り五発が見つかっていない。
しかも奈良県警は五日たって、ようやく現場検証をしている。
実に杜撰な捜査方法だ。
ところが、その点についても突っ込むメディアはない。
記者だったら弾が見つかりませんではなく、その事実についてもっと取材すべきだよ。
ほかにも山上はどこで銃の製造方法を習得したのか。
銃の材料や製法をネットで入手したとも言われているけど、そんなことが本当に可能とは思えない。
気になることだらけなのに、メディアは検証しようとしない。
飯山 
事実は何も明かされていないわけです。
“悲劇のヒーロー”のよう
高山 
その一方で、旧統一教会の問題ばかりがクローズアップされ、社会部記者は自民党議員と旧統一教会の癒着を追うばかりだ。
飯山
旧統一教会の犠牲になった”可哀そうな宗教二世”についても積極的に取り上げています。
それを受け旧統一教会の宗教法人格の剥奪のみならず、解散命令まで出すべきだとどんどん過激化しています。 
統一教会の教義やその実践について客観的に比較すると、他の宗教と比べて旧統一教会の方が圧倒的に危険だという結論に至るのは難しい。
宗教二世問題にしても、イスラム教徒の親のもとに生まれた子供は生まれつきイスラム教徒だと決まっています。
イスラム教の信仰を棄てること(棄教)は死罪とされているので、よほど環境に恵まれない限り、一生そこから抜け出すことはできません。 
一方で山上容疑者は、自身は旧統一教会の信者ではなかった。
山上容疑者の母親が一億円を献金したと言われますが、一般家庭よりも裕福な家庭環境にある。
そういった事実を無視し、旧統一教会の悲惨な犠牲者の一人であると、山上容疑者をまるで”悲劇のヒーロー” のように仕立て上げています。 
特に朝日・毎日は日々、「有識者」の感想や気持ち、憶測や思いを掲載し、悪いのは保守思想や伝統的価値観、それを政策として推進する自民党だと繰り返しています。
そして山上容疑者はその犠牲者だと擁護、同情する一方、保守の象徴だった安倍氏が殺されたのは、自業自得だと示唆する。
自民党を支配しているのは旧統一教会だと陰謀論まがいの風説を広めることも厭いません。 
そんな風説にのせられてか、山上容疑者に対して全国から支援金として百万円を超える現金が届けられています。
山上容疑者は精神鑑定を受けていますが、彼が知らないところで英雄視されている。
実に異常な状況です。

奇妙な符合
高山 
信じられないね。もちろん旧統一教会についても問題はたくさんある。
教祖の文鮮明の動向をよく見るべきだ。最初は反共産主義で、北朝鮮をサタンと呼んでいた。
だから、時の首相、岸信介も旧統一教会と接触があってもおかしくはない。 
一方で、文鮮明は日本による三十六年にわたる日帝支配も強く非難し、こっちも「悪魔」と言い、日本に贖罪を要求し始めた。 
ところが一九九一年、文鮮明はサタンのはずの金日成と手を握った。金日成にカネもやって反共の旗を引っ込めた。
残ったのは贖罪すべき日本人だけ。
「先祖の犯した植民地支配という罪を償うためにあらゆる献金をしろ」というわけで、日本人信者に高額の壺や聖書を売りつけ、年間六百億円も吸い上げた。
飯山 
旧統一教会はソウル近郊に「天正宮博物館」という広壮な建物をつくりましたが、寄付者名簿の九〇%以上を日本人が占めているそうですから、唖然とします。
高山 
さらに合同結婚式だ。
経済的に恵まれ、豊かな日本人女性が、日本語も知らない貧しい農村の韓国人男性と結婚させられた。
贖罪という名の人身御供だ。
朝鮮半島に関しては、日本の新聞。わけても朝日新聞の報道が北朝鮮、そして旧統一教会の動きと奇妙に符号していることも見落とせないでしょう。
朝鮮戦争のあと、戦場となった北朝鮮の国土は荒廃し、亡くなった人も多かった。
国を再建するにも人手が足りなかった時期、朝日新聞が突如として「北朝鮮は地上の楽園」キャンペーンを始めた。
それも十年間にわたって北は豊かで活気に満ちていると現地ルポも交えて報じ続けた。
それで在日朝鮮人の働き手九万人もが北に帰っていった。
貧しい祖国を捨てて日本に潜り込んだ人たちは猜疑心が強い。 
そんな人たちが、自発的に帰っていきたくなるほど、朝日の「北は楽園」報道は徹底していた。
吉永小百合の『キューポラのある街』も銀幕から北に帰ろうと訴えた。
その気になって帰還船に乗って着いてみたら、その先は地獄だった。 
次に韓国のほうだけど、先述したように一九九一年春、文鮮明と金日成が手を結んで反共の旗を降ろした。
その後の文鮮明は日本人信者からの献金徴収に特化していく。
「サタン日本はひどいことをした」と日帝支配を非難すれば、朝日新聞はそれに応えて文・金日成会談から半年後に「従軍慰安婦が重い口を開いた」とする植村隆の金学順物語を始める。
吉田清治が済州島を舞台にして捏造した慰安婦拉致がソウルでもあったという構成だった。
追いかけるように中大の吉見義明の「従軍慰安婦に軍が関与」を一面トップでやった。
後に「朝鮮人女性二十万人が性奴隷に」というストーリーが出来上がり、日本政府の対韓謝罪外交が始まった。
飯山 
朝日の熱心な読者ほど、旧統一教会への入信のハードルが低くなります。
高山 
文鮮明も実際、日本人信者に朝日新聞の記事をベースにサタン日本の所業を語っていた。
元信者の言葉が産経新聞に載っていました。
《子供のころは家で朝日新聞を読み、学校では日教組の先生から「日本は戦前悪いことばかりしてきた」と教えられた。だから教会の教えも素直に信じた、という》と。 
最近では女優の真木よう子が韓国のメディアに向かって「過去のことを謝罪したかった。私か日本人だという事実が恥ずかしかった」と言ったという。
そうやって、日本人に贖罪史観が植え付けられたわけだ。
飯山 
それから河野談話、村山談話へと続いていきます。
高山 
そうですね。宮澤喜一首相が頭を下げ、政府公認になってしまった。
その後も文鮮明が日本に贖罪を求め、朝日がもっともらしい嘘を報じ続ける中で外務省まで噛んでくる。
親中派の福田康夫の小学校同級生、谷野作太郎だ。
この男は天安門事件のあと中国からの要求を受けて、首相、外務大臣を黙らせて天皇訪中を独断でやった。
最悪の男だ。この男は文鮮明史観に立って朝日の言う慰安婦を公認する河野談話を書き、文鮮明の言う「日本は侵略者サタン」に沿って村山談話を書いた。 
こんな谷野みたいな歪んだ官僚が日本を蝕み、そのベースになる嘘を朝日が補給し続けるという構造だ。
朝日の罪は本当に重い。
ところが、今は朝日は口を拭って文鮮明を非難し、自民党への攻撃材料にしている。
朝日は金日成とも通じていたし、文鮮明とも協力していたのに。
飯山 
実に白々しい。
高山 
その卑劣さが朝日の特性みたい(笑)。
この稿続く。


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