本日は昨夜より降り続いた雨で、境内も静かな一日となっております。
今日は皆様が、神社でお参りする際に手を合わせて「祈る」この意味についてお話し致します。
「祈り」は、「祈る」という語の名詞形です。「いのる」は「い」と「のる」とから出来ております。「のる」とは、「物を言う」という意味です。これを強めて「い」を付けたのが「いのる」です。その「のる」には「内に秘めたことを外に表す」という意味があります。切なる願いはまさに「秘めた思い」です。それを神様にだけ申し上げるので特に強めて「いのる」と言ったのです。つまり「いのり」とは「思いを口に出すこと」にほかなりません。
ところで古くは今日のように願い事は言わず、神様の名前だけを唱えたこともあります。神様のお名前には御神徳(神様のお力)が現れていると感じたためです。もちろん今日のようにも祈っています。但し、報賽(ほうさい)【※ありがとうございましたの意】が主流でした。
「神道は言挙げせず」という言葉があります。ただひたすら祈ることで神様へ思いが通ずるのではないでしょうか?
「神社Q&A 神奈川県神社庁発行より抜粋」