昨日は、今年二度目の春の嵐となりました。 30メートルを越えるような風と雨が予想され、樹木の倒木など被害が出るのではと心配しておりましたが、特に被害もなくホッとしております。
境内のしだれ桜などこれから満開を迎える花々なども蕾を落とすことなく少しずつ開花しています。今日も午後から風が出てきて少し強いように感じます。
さて今日は、稲荷社と神孤について御話したいと思います。
昔から長く住んでいる屋敷には御稲荷様をお祭りしているところが多く見られます。近年、そういった屋敷の建て替えや新たな宅地造成をされる時に稲荷社の移動などのお祭りの依頼を御受けする事がしましばあります。
多くの方が、御稲荷様は、商売の神様と思っておられるようですが、本来は衣・食・住を司る神様なのです。衣・食・住とは、つまり私達の生活に欠かせない物全てを司るので多くの家や地域でお祭りされてきたのです。
商売をされている家はもちろん、農業をされている家、地域の地域の鎮守様としてもお祭りされ、また座間や相模原では昔、絹糸を作る蚕(かいこ)という虫を飼育して生計をたていたところも多く、蚕を『お蚕様』といって大切の育てられていました、まさにそういった家でも稲荷社をお祭りしてきたのです。御稲荷様をお祀りしている家の人からどのような経緯で家の敷地内に御稲荷様が建てられたのか分らないと言われる方が多くいらっしゃいます。
しかし、時代は変わっても人間は衣・食・住に頼って生活している事には変わりありません。ご自宅や地域にお祭りされている稲荷社がございましたら、改めてその御神威を考えてはどうでしょうか。