当神社では御依頼のあった場所に神主が出向いてお祓いを行う、出張祭典を受け付けております。
多くの場合、家の建設に関わる『建築儀礼』がそれにあたりますが、実際に立ち会った事がなければイメージするのが難しいかもしれません。
ここでは順を追って、一軒家が建つまでの建築儀礼についてご紹介したいと思います。
①『解体奉告祭』『埋井祭』『伐木祭』 …建物を建てるにはまずその場所を整地しなくてはなりませんが、土地に長くお住いの方がいると、その御屋敷や井戸、思い出のある樹があるかもしれません。 “全ての物に神が宿る”というのが神道の考え方ですので、取り除ける場合はその奉告をするお祭りを行います。
伐木祭の様子
②『地鎮祭』 …これは名前を聞いたことがあるという方も多いかもしれません。 建設工事の開始に先立ち、土地の神様へ工事安全と建物が堅固であることを祈るお祭りです。 建築儀礼の中では最も重要視されています。
③『上棟祭』 …“棟”とは“家の一番高い所”の意味。 屋根が組上がる時に行うお祭りで、改めて工事の安全を祈るとともに、大工さんや近隣の方を招いてお祝いをする事もあります。 昔と家の建て方が変わってきたために近年ではあまり行われなくなってしまいました。
④『竣工奉告祭』 …建物が無事完成したことを土地の神様へ奉告し、施主様と工事関係の皆様が集まってお祝いをするお祭りです。 ここまで来ると皆様の表情も晴々として、奉仕する神主としても気持ち良いものがあります。
工場の竣工祭の様子。屋内に紅白幕を引いて斎場をご用意いただきました
⑤『入居奉告祭(新室祓)』 …建物が自宅の場合、竣工祭ではなくこちらを行うことになります。 ご家族の参列の元、土地の神様へこれから住まう奉告をし、またご家族にもお手伝いいただいて新居の部屋それぞれのお祓いをします。
以上が家が建つまでの建築儀礼の流れです。何かお知りになりたいことがありましたら、お気軽に社務所までお尋ね下さい。