暦の上では秋の半ばを過ぎましたが、天気の方は今が変化の時期でなかなか一筋縄ではいきません。今日は思いの外、蒸した一日になりました。
今の時期、一般の家庭と同じく神社でも衣替えが行われます。この鈴鹿明神社では調度を替える事は無いので、文字通り神主の衣を替えるだけなのですが、境内の景色の変化と相まって毎年感慨深いものがあります。
私達が普段用いている装束は『狩衣(かりぎぬ)』というもので、平安末期からその形を残す装束です。今回は夏用のものから冬用のものへ替えます。大きな違いはその生地ですが、昔は色についても規程があったようです。とはいえ、今は貴族が着ていた時代とは違うので、大分自由に考えられています。
上が夏服、下が冬服。写真では解りづらいですが夏服は少し透けるほど粗く織られています
夏服、今月始めの月次祭の様子
かつては暦の節目の「立夏」「立冬」で衣替えが行われていましたが、地方により最適な時期は異なります。関東では5月1日、10月1日で行われることが多いとか。今年は気温のせいで少し迷いましたが、無事に衣替えを終えることが出来ました。