【写真10分教室】4つの秘策で写真の弱みを解決する。奥行き表現まとめ
名画から学ぶ 〜写真の見方、撮り方〜 第16回は『写真の嘘、解決法』最終回『奥行き表現(まとめ)』です。写真、絵画が持つ2次元であるが故に逃れられない弱み、生まれる嘘である「奥行き情報の欠如」への対策方法として、第12回から紹介させていただいたすべての方法をまとめて紹介させていただきます。本日の「先生」はルノワール、ヴェロネーゼ、フラゴナールです。
現実世界(3次元)を2次元に変換してしまう絵画と写真は「嘘」から逃げることはできません。その「嘘」への対策方法、「3景」「色彩遠近法」「空気遠近法」「線遠近法(透視図法)」について簡単にご紹介させていただくとともに、これらを組み合わせて、「あたかも3次元の世界」と「錯覚」させることに成功している名画とその技法を解説します。教材は、労働者階級から画家になり、最初散々な評価を受けるものの50歳くらいから名声を高め、最後は印象派の巨匠として名を成したピエール=オーギュスト・ルノワールによる「ポンヌフ」。ルネサンス後期のヴェネツィアを代表する画家として名高いパオロ・ヴェロネーゼの「カナの婚礼」。甘美で官能的なロココ美術を代表とするとともに、その最後を飾った画家とも言われるジャン・オノレ・フラゴナールの「ぶらんこ」です。 本動画では、上記の名画を名画たらしめている技術の一端を「奥行き情報」対策という面からご紹介いたしますので、こうした名画がお好きな方や、これらの技術をどう写真に応用できるのかを知りたい方、またより深く写真鑑賞を楽しみたい方はぜひご覧ください。 なお、わたしたちの理解や見方はあくまでの一例です。あくまでご参考までにとどめておいてください。ご自分が好きな写真こそが、ご自身にとって正解ではないでしょうか。「誰かの地雷は誰かの主食」(ねほりんぱほりん - NHK -)の精神をみなさんと共有できることを願っています。
第1回:なぜ、絵画から学ぶのか? • 【写真10分教室】なぜ、絵画から学ぶのか? 第2回:主題の明確化(その1) • 【写真10分教室】名画から学ぶ写真の視線誘導(リーディングライン)編 第3回:主題の明確化(その2) • 【写真10分教室】主題を明確にする構図など 第4回:主題の明確化(その3) • 【写真10分教室】ゴヤの名画に隠された写真のヒント 第5回:主題の明確化(その4) • 【写真10分教室】モナ・リザの秘密が伝える良い写真の正解とは 第6回:ビジュアルウエイト • 【写真10分教室】写真に重力?ヒトの認識特性を活かせ 第7回:ビジュアルウエイト(その2) • 【写真10分教室】不安定な写真?安定と調和の仕組み 第8回:奇数安定 • 【写真10分教室】奇数の魔法を使う。安定感のトリック 第9回:変化と調和 • 【写真10分教室】不安定なのに調和?変化の構図テクニック 第10回:変化と調和(その2) • 【写真10分教室】バランスを崩して撮る?動きを生み出す構図テクニック 第11回:画面中の重力を自由に操る秘策(まとめ) • 【写真10分教室】写真の重力を自由に操る秘策(まとめ) 第12回:写真の嘘、解決法 • 【写真10分教室】写真の嘘とは?2次元の弱み解決「三層構造」 第13回:写真の嘘、解決法(その2) • 【写真10分教室】ダ・ヴィンチから紐解く、明暗・色相による奥行き表現 第14回:写真の嘘、解決法(その3) • 【写真10分教室】空気感が大切?奥行きを表現するテクニック 第15回:写真の嘘、解決法(その4) • 【写真10分教室】600年前の発明を写真に活かそう