日本の問題と解決策を考える

一石五鳥の地球温暖化防止策を考える
 
日本の真の活性化を考える  吉川忠雄

太陽の黒点減少=磁気活動低下 → 地球寒冷化の恐れも??

2012-02-05 10:13:55 | 日記
 今年の冬は日本とヨーロッパで大寒波に見舞われています。

最近何年かは、とても「地球温暖化」を実感できない気候になっています。

 その原因として、太陽の黒点の減少が注目されています。 

ガリレオの観測以来、統計上、黒点が少ない時期は地球の気候が寒冷化することが分かっているからです。

太陽の巨大な高温ガスの対流によって発生する巨大な磁気の束が表面に飛び出してくる所が黒点で、それが少ないと磁気が弱まったことになります。

太陽系の外から宇宙線が大量に飛んで来ますが、太陽の巨大な磁力線がバリアーになっています。

その磁気バリアーが弱まると、地球に降り注ぐ宇宙線の量が増えます。

デンマークの一科学者の仮説では、「それが大気中の分子に宇宙線が当たって帯電し、分子同士が集まって微粒子を形成する。 それを核にして水蒸気が雲を作り易くなる。 雲が多くなり、それが太陽光を遮って寒冷化をもたらす」と。

これは他の科学者の実験室の実験でも実証されました。

雲は夜には放射冷却を防ぐ温室効果が大きいが、それ以上に昼間太陽光を地表まで届かせぬ冷却効果の方が大きいらしい。

その黒点活動は通常11年周期で増減しています。 

しかし、もっと長期の周期もあって、過去には1645年から1715年までの70年間ぐらい黒点がほとんどなかった期間があり、マウンダー極小期と名付けられています。

この頃ヨーロッパも日本も寒冷で、日本では平均気温が2度C程低かったと推定されています。 

他の歴史的な太陽黒点極小期は、直接の観測もしくは氷床コア中の14Cと木の年輪の解析作業により見出されました。

これらにはシュペーラー極小期や、多少顕著さを欠くダルトン極小期(1790~1820年)などが含まれます。

その結果、過去8000年間に18の極小期があったことがわかりました。

ただし、その継続期間も間隔期間も黒点の少なさの程度も一定ではないので、今後のことはまだ予測できない段階で、注意深く観測しながら、関連する研究を深めていくことが求められています。

幸い、CO2やメタンその他の温室効果ガス排出による温暖要因と太陽黒点極小による寒冷要因は相殺関係にあります。

したがって、この寒冷要因が終わるまで、CO2削減対策に期間的余裕が得られます。

ただし、太陽黒点極小による寒冷要因が大き過ぎ、長過ぎると、世界の食糧生産などが大きな打撃を受けます。

それがひどすぎる場合には、むしろ一時的にCO2やメタンガスの排出を増やす対策が有効かも知れません。

その場合、太陽黒点極小による寒冷要因が終わったら、すぐに温暖化が速く進みかねないので、そのときのために、CO2の大量吸収策も用意しておく必要があるでしょう。

それには南太平洋などで、栄養塩類豊富な深層水を人工的に汲み上げて海面に流し、植物プランクトンを大増殖させる・・・と言うような方法も必要かもしれません。

とにかく、まだまだわからないことが多く、頭を柔軟にして、情況に応じてどちらにも対応出来るようにしておく必要があります。