長いようで短く、あっと言う間の6日間であった。最終日は、前日の土曜日に夜8時近くまで、仕事を追っていたので、比較的、余裕を持って心にゆとりもあり、全員が和やかな笑いの耐えない一日になった。朝も、ゆっくりと10時に集合。残念ながら、木崎君は風邪の為、欠席である。
まずは、昨日塗った漆の下地の確認。塗っているときは殆んど解らない塗り斑が、乾いてみるとはっきりと解る。やはり、本格的な下塗りと仕上げの2段階に分けて塗らせたのは正解であった。塗り忘れがあったり、溜まりがあったり、濃い所、薄い所と実に斑に塗ってある。少し削って、修正をした後、全員が完全防備の用意をする。
とても、竹の実習とは思えない格好だ。何処ぞのメンテナンス会社の掃除婦さんのようだ。
漆に負けない様に細心の防備をして、仕上げの漆と蝋付け作業を行った。午前中で、課題作のすべての作業は完成。これで私も最低限のノルマは指導でき一安心である。
「ここに、辿り着くまで、どれほどの山あり、谷あり、であったであろうか?私も、夜な夜なうなされる日が随分続いたものだ。
午後からの講義は、もう一つづつ、余分に作っているバッグの完成を目指して作業に励む。規定の作業以上の事なので、私は至って気が楽になっている。夕方5時まで、みんなで頑張り、ほぼ、完成に近いところまで作り上げた。出来なかった人は宿題だ。この後の漆の作業は、特別延長授業ということで、日を改めて行う事にした。本日は5時で切り上げ、全員で別府の居酒屋での打ち上げだ!
「んっ、あれっ、あれだけ完全防備の格好で漆塗りをしたのに、まだ、生乾きのバッグをみんな素手で持っているぞ???大丈夫かなー?」