小網代の森

三浦半島を南に下ると、まぐろの三崎、ヨットハーバーの油壺などの観光資源がたくさんあります。近年、閉館しましたが、我が家の子供も含めて老若問わずイルカショーを楽しめた油壺マリンパークもありました。その入り組んだ岬に小網代湾があります。ここに注ぎ込む浦の川流域は、関東で唯一、集水域の森、川、湿原、干潟を含む流域全体が手付かずの状態で保護されています。

またこの森は、アカテガニの生息地で、小網代湾の干潟はその産卵地です。三浦半島にはこのアカテガニが多く生息地していて、家の裏山から海に向かう姿を目にすることがあります。

三浦半島全域が観光、畑、住宅などに開発されている中、NPOや市民、京浜急行などの企業が協力して、この森を自然な姿で保全する努力が続けられています。

三浦半島は全体が小高い丘になっています。長い年月にわたり削られた谷は、コナラや沢山の木々からなる森となっています。ここを水の流れに沿って降ります。

森には木道が付けられ、子供も大人もここの自然に触れ、勉強することができます。

シダやコケも含めて、沢山の植物を見ることができます。

湿原も乾燥が進み、回復のために人間の手も入れられています。

車で良く通る、身近な場所に、このような場所が遺されていた事に、驚きと、喜びを同時に感じました。

水量は少ないものの川はやがて小網代湾にたどり着きます。ここの干潟がアカテガニの格好の産卵地になっています。

この場所は海と森の緊密な関係と、始まりから終わりまで、ものすごくわかりやすい学びの場です。また手を加えながらも後世に残すべき地域の大切な森でもあります。これからも個人として保全に協力して行こうと思いました。