5月26日、三連休の週末、アメリカ初登山です!場所は以前ご紹介したミッチェル山(標高2,037m)アパラチア山脈の最高峰にして、アメリカ大陸東部(ミシシッピ川の東)最高峰、です。
2月の偵察情報で紹介したように、サバンナからの距離が500km、車で6時間かかります。東部の最高峰が6時間の距離にある、というのは、ある意味、ラッキーかも知れません。
25日土曜日の夜9時にサバンナの自宅を出発、麓のブラックマウンテンキャンプ場には深夜3時に到着、車内で3時間程仮眠して山頂を目指します。
山域の南、トー川沿にあるブラックマウンテンキャンプ場から山頂まで、往復19.2km、標高差1,100m、コースタイム6時間のピストン、と言うのが今日の予定です。
今回は、同じサバンナ在住、Hiro(日本人)と登ります。Takはこの一年、主にジムでトレーニングをして、この日に備えてきましたので、不安はありませんでしたが、登山はトレーニングでは使わない筋肉を使うため、念のためトレッキングポールを使うことにしました。
6:25amキャンプ場を出発、針葉樹、広葉樹の密生した登山道、こちらではトレイル、を進みます。朝日に輝く新緑の下を歩くと、久し振りに山に入るHiroもTakもやや興奮気味。そして、感想は、'日本と同じだ!'
ブナ(のような広葉樹)の森に、ちょうど花を開かせたシャクナゲ(のような)などの木々の中を楽しく進みます。
最初はおっかなびっくりでしたが、トレッキングポールのお陰もあってステップも快調に。
途中、二ヶ所の小さな渡渉があり、その付近にはキャンプサイトもあって、結構な数のハイカーがアウトドアライフを楽しんでいます。
写真ではお伝えできなくて残念ですが、このトレイル全般にわたり、雲母が路面に露出、散りばめられています。陽の光が当たると、その中の通り、キラキラ輝いて、それは美しい。お気づきと思いますが、トレイル中、視界がひらけて眺望の得られる場所は無く、そんな退屈な登山中、この雲母のキラメキは、救いです。
白い部分が輝きます。
唯一、視界の開けるポイントは、通信ケーブル下でした。ケーブルが映るのはちょっと残念ですが、広大なアパラチア山脈の一端を垣間見ることができます。
10:00am山頂!残念ながら山頂は北からの強風が雲を湧き起こして70%くらい、見通しが効きませんでした。ただ、最高点だけあり、どの方角もこのようななだらかな丘陵地帯が延々と続く光景です。ここまでのトレイルは、植物、沢、その雰囲気など、ここは日本と言われてもわからないくらい、似ていました。しかし、山頂は、その眺望、雰囲気とも大きく異なります。冒頭の写真でわかるように、山頂まで立派な道路が引かれ、展望台、売店があります。とは言え、アメリカ人はトレイルやバックパック好きで、車で来るのが普通にもかかわらず、多くの家族づれ、グループ、時にはソロハイカーが、脚、で登ってきます。
おまけ1. このあたりても熊(もちろんヒグマ)が出るらしい。山頂売店で発見した、キャンパー向け食料デポコンテナー。
おまけ2. 今回のコースは、ブルーダイヤモンド、と呼ばれ、コースにはこの標識が結構こまめに付けられつけていた。なんでブルーダイヤモンドなのかといえば、難易度別に、ホワイト、ブルー、ブラック、ダブルブラックなのだそうだ。スキー場の表示を思い出すと同時に、あの、ブラックダイアモンド社の意味するところが初めてわかりました。(なお、色や、ダイアモンドのサイン自体は、世界共通と言うわけではないようです)
と言う事で、初アメリカ登山報告でした。下りは同じコースをのんびり降り、往復、6時間、コースタイム通り帰着しました。山域全体が、ノースカロライナ州立公園及び、ピスガ国立森林公園に指定され、ハイカー、キャンパーがさまざまな形で楽しめるフィールドになっています。トレイルヘッド、と呼ばれる登山起点のブラックマウンテンキャンプ場は、大型キャンピングカーでの利用が可能(しかも、プライバシーが保てるよう、間隔も取られている)、コース中にはバックパック用キャンプ場が複数個所設けられ、車で山頂を踏む人から、バックパッカーまで、満足させます。アメリカ人は、その歴史から、アウトドアライフがもう、習性になっています。なんの変哲も無い、畑の横にもキャンプ場があったりして、夏休みをそこで過ごすと聞いて、驚いたものでした。その昔、西へ向かう旅は、毎日がこの生活だったのだと思えば、まさに納得です。久し振りの筋肉痛ですが、楽しい初アメリカ登山でした!
事故の大きさから言って、2,000m級の山に登るまでのリハビリ&トレーニングはさぞかし
大変だったでしょうね。
ともあれ虎視眈々と登山計画を練り相棒まで捕まえていたとは恐れ入りました。
高いところが気持ちいいのは万国共通ですね。
次回の報告も楽しみにしています!
ブランクが長かった割には問題なく登れたようで、トレーニングに励んだ努力が想像できる。
それにしてもTakの文面通り、だまって写真だけ見ていると、
日本の山を歩いているとしとか思えない風景だな。
やはり山の写真は楽しい。次回も楽しみにしているよ。