本日の高住神社の状況です。
◆曇り
◆-2℃~1℃
◆路面状況…別所駐車場より先、路面積雪(踏み固められた状態)
今日は朝から別所駐車場が満車状態。
喫茶ひめしゃらの前まで車が止まっています。
登山者から「あんたも滝を見に来たのかい?」と尋ねられました。
どうやらこの混雑は四王寺の滝目当ての登山者のようです。
テレビ放映の反響って大きいものですねえ。
滝目当ての人ばかりで北岳登る登山者は少ないねと話していたら、鳥居のほうから法螺の音が。
そうそう、今日は山伏さんの左廻りの峰入り日でした。
雪の静けさを破るように響き渡る大きな読経。
今年初の豊前坊参りとあって、読み上げる声にも力が入っているようにも思えます。
ご奉納いただいた酒粕で作った甘酒でお接待。
砂糖をたっぷり入れてとろっと甘めに仕上げています。
美味しいと評価を得て満足。
心も身体も温もって笑顔がほころんだ頃合をみて、あのーセンセイ、恒例の山伏道具の紹介を…とすかさずお願いに。(決してモノでつったわけではありませんよ(笑))
今回の山伏道具は『貝緒(かいのお)』
貝緒とは、腰に巻いている黄色い綱のことです。
道具としては山中で岩場を登る際にザイルとして使うもの。
その名の通り、本来は法螺貝を巻く綱として用いていたのですが、現在は法螺貝を保護する網状の袋が考案されたので、その意味では使われなくなったようです。
その長さは十六尺・二十一尺、三十七尺とそれぞれあり、その数字は十六菩薩、二十一尊、三十七尊と仏になぞらえた数であり、護摩焚きの儀のひとつである山伏問答には、この貝緒の意を問う場面があります。
(宗派や流派によって若干の違いはあるようです)
実用性より装飾具としての役割のほうが大きいようですが、擦り減って色あせた貝緒を見ると、やはり何かの際には使うことがあるのでしょうか。
使いこまれた道具には魂が宿るというか、こうした道具のひとつひとつが山伏の魂なんでしょうね。
足袋に縄を巻いている方がいたので聞いてみると、半分に切った草鞋のようなものが。
おそらく“足半(あしなか)”というものでしょう。
鼻緒ではなく草鞋のように足の甲に巻きつけるようになっていましたが、これが雪道でのスリップ止めに丁度良いとのこと。
昔の民具ですが、こうしてみると使ってみる価値はあるようです。
古道具とはいえ、実用性があるものは現代にも使えそうですね。