本日の高住神社の状況です。
◆晴れ
◆19℃
風薫る五月といいますが、言葉上の表現ではなく青々とした香りが風に乗ってただよってきます。
針葉樹の香りなのか湿った苔の香りなのか、青臭さとも違う、ほのかに感じる緑色の匂い。
はっきりと感じとれるほど強い芳香でもなく、ましてや色なんてないのに、緑色の感覚がするのは眼に映る新緑のせいかも知れません。
このささやかな森の香りは思ったよりも意識下に影響を及ぼすようで、リラックス効果があるのでしょう、ただ佇むだけで長居する人がちらほらいました。
テレビや週刊誌や人の噂など、意図せずとも一方的に刺激の強いものが入ってくる情報過多な現代はとても疲れることが多いように思えます。
何もない、何も影響を及ぼされない、何も与えられないくらいの空虚さ・無関心さが時として必要なのかも知れません。
人間の脳にある記憶や情動といった部分は、神経伝達物質の働きによって作用し、臭覚というのはもっともそこに働きかける機能をもっているそうです。
香りによって記憶が呼び起こされたり、感情を揺り動かされたりするのは臭覚が直接脳を刺激するから。
精神が疲れるのは受容する情報が多すぎるのもあるでしょう。人は無意識のうちに大量の情報を受け入れ、常に脳で処理している訳ですから、意識して不必要な情報から遠ざかってみる、情報の取捨選択をして脳の負担を減らしてあげると、心のリラックスができるのかなと思います。
風が心地よい、青葉が目に優しい、水がおいしい、沢音に安らぐ・・・
たまにはそんな単純なまでの感性に身をまかせて、思ったままを感じて、思ったままを口走ってみて、思ったままに喜んでみて。
パソコンにはデフラグといって、パソコン内に散らかったデータを書庫整理のように整頓してあげる機能がついていますが、人間にはそれがついてないので自分で機能の単純化をしてあげるしかない。
「楽しい」「気持ちよい」「嬉しい」という言葉は、プラス感情の素直な発露であり、脳と心がリラックスしているということ。
ここの、緑があって、水があって、風があって、神さびた社があるだけで他になし、くらいのシンプルさがいいのだと思ってます。
心のデフラグをたまにはしてあげてください。