本日の高住神社の状況です。
◆晴れ
◆10℃
彼岸を過ぎ、いつの間にか肌寒い季節となった英彦山。
猛暑酷暑と騒がれたのが遠い昔のよう。台風の行方を心配しているうちに、気がついたら秋だったように思えます。
寒さで感じる秋よりも、目に見えて和むような秋はなかろうかとスキー場跡に寄ってみました。
野営場を抜けて自然歩道を歩くこと約10分。
斜面一面に広がったススキ群が薄茶灰色の穂をなびかせています。
添田町誌には「鷹ノ巣原草原」と書かれており、今は“スキー場跡”などと呼ばれていますが、それより少し前はこう呼ばれていたようです。
修験道の栄えた時代、八百もの坊舎の屋根を葺くために大量のカヤを必要としたことから、山林を開墾して人為的にススキヶ原にしたとか。
放っておくと森に遷移してしまうので、刈り取りをして景観を保っているようです。
白い綿毛となった晩秋の穂波もすてがたいのですが、まだ瑞々しさの残る閉じた穂のしなやかさも見応えがあるもので、風がうねりながらススキを薙いでゆき、波が寄せてきたかと思えば旋回して去ってゆく。
風の道を見渡せる楽しさがそこにありました。
車を停めた野営場への下り道、足元に転がったアケビが。
頭上高くに実ったアケビ。長い竹ざおでも叩き落とせるかどうか。
甘味の乏しい昔はおやつになったと聞きますが、背の低い子どもがどうやって採ったのでしょう。落ちてくるのを待ったとか?
紅紫色の果皮は自然界の中ではよく映えるもので、思わぬ秋の発見に嬉しくなりました。
よく探せば至るところに秋がやってきているものなんですね。