本日の高住神社の状況です。
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英彦山へ向かう藪の中で、白い花が大群生しているを見かけます。
アヤメ科の植物で、名前をシャガといいます。
英彦山集落の石垣などでもよく見られ、自生というより観賞用に植えられた雰囲気。
アヤメ科だけにアヤメやカキツバタによく似た、気品にあふれた姿をしています。
その割に園芸種ではあまり見かけないかも・・・と思っていたら、シャガというのは種子をつけない植物だとか。
というのもシャガは"三倍体”という遺伝的に種子が実らない性質を有しており、花は咲かせても種をつけないそうです。
どうやって増えるのかと言うと、根茎を延ばして株を増やしていくそうで、なので群生しているんですね。
こうやって茎を伸ばし自己増殖で増えていく植物には、ドクダミ、ヤブカンゾウなどがあり、畑の畦で見られるヒガンバナも実は三倍体植物で、こちらは鱗茎(球根)で増えます。
結実というシステムがないため、遠くに行きたいときは風や鳥によって種を運んでもらうという手段がとれず、人為的に植えられる以外の移動手段がないので、集落や民家のそばで見られるのもそういうことのようです。
※セイヨウタンポポは例外で、三倍体でも単独で種子をつけて増殖できるそうです。すべての三倍体が種子を実らせないわけではありません。
池や水路など水辺のイメージが強いアヤメ科の花ですが、路傍で見かけるシャガもしっかりとその姿かたちをしていて、とても美麗です。
場所によってはすぐ見つかりますので、通り道で探してみてください。