皆さん、こんにちは!
ゼミの高井良です。
早いもので5月も終盤です。
夏のように暑い日が来たと思うと、冬のような一日が突如やってきたりして、
体調管理も大変です。今回のゼミの日は、寒い小雨が降り続く一日でしたが、
教育実習に出かけている河村さん以外、全員がF415教室に集ってくれました!
さて、はじめはゼミ生の一週間の話から。みんな話が上手です。
乃木坂46の「さいとうあすか さよならコンサート」をライブで聴いた
メンバーもいたりして、活動的な人たちが揃っているなあと思わされます。
続いて、Starterは、二巡目に入り、新聞記事の紹介とディスカッションがテーマとなりました。
二巡目のトップバッターが私です。
2022年に岩手の安比高原に開講したインターナショナルスクールのハロウ校、
何と授業料≒年間900万円とのことです。日本、アジアの富裕層の子弟が
学んでいるとのことですが、驚くべき教育費です。
一方で、“年収”300万円以下の家庭の子どもたちのうち、30%が習い事、
音楽、芸術鑑賞、旅行などを、この一年間に一度も体験できていないという
ことです。
このような教育格差は、これからどんな社会を生み出すのだろうかという
問題提起を行いました。
これに対して、ゼミのメンバーのレスポンスは、私には思いつかないような
視点が含まれており、子どもの体験の幅を支えるものは家庭の年収だけでは
ないのではないか、とか、海外からは、日本がもっている自然と環境に、
一人の子どもたちの体験を支えるものとして、900万円もの価値があると
発見されたのだから、もっと日本に住む私たちがその価値に気づいて、
一般の子どもたちに、この貴重な資源に出会わせることが求められているのでは
ないか、といった意見が出されました。
まずは、教養のある視野の広い先生たちを育てることで、そして、その先生たちに
自由と時間ときちんとした報酬を保障することで、貴重な資源を子どもたちに還元
できるような学校教育を創出できたらと思いました。
その後、今年度の課題図書である内田樹の『複雑化の教育論』の読み合わせを行いました。
学校建築におけるミステリアスさの価値、キャラ化される子どもたちの苦しみ、
お題目の道徳教育の無意味さなど、いずれにしても、教育においては、
子どもたち自身による世界探索の余地を残す「あそび」や「すきま」が
大切であり、きつきつな制度設計では、のっぺりとした社会が
出来上がってしまうということに、同意が得られました。
子どもがより複雑な存在になることが、教育の目的であるという著者の
観点は、実に刺激的なものでした。
来週は、矢口さんの自分史の読み合わせとなります。Starterは小峰さんです。
ゲストの参加も予定されており、どんな複雑なゼミになるのか、楽しみです!
では、皆さん、お身体に気をつけて、またお会いしましょう!
高井良
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