聖五月たかあし蟹の面構え 小林実
聖五月とたかあし蟹のとりあわせに妙なる空気感がある
ましてやその蟹の面構えを対峙させている
なみなみない俳味と作者の気概がほとばしる
作者は五月に大きな想いをいだいているのだろう
(小林たけし)
【五月】 ごがつ(・・グワ・・)
◇「聖五月」(せいごがつ) ◇「五月来る」
5月6日頃が立夏で、この月から夏に入る。新緑が鮮やかな時節である。カトリックでは5月をマリアの月とすることから「聖五月」「聖母月」とも呼ばれる。
例句 作者
聖五月何かが違うメロンパン 平田典子
聖五月何も加えぬ塩むすび 宮坂市子
聖五月定型という壊れもの 中島芳昭
聖五月笑い転げるセーラー服 蓮見徳郎
聖五月終刊号のまたもかな 大牧広
聖五月郵便受けは空のまま 辻兼子
聖五月飛騨ステーキの厚さかな 加藤浩子
航ゆるく五月の幟陸に見し 河野南畦
蚤の市アンダルシアの五月かな 川村暮秋
触れてみる駱駝の瘤に五月来る 国武十六夜
聖五月何かが違うメロンパン 平田典子
聖五月何も加えぬ塩むすび 宮坂市子
聖五月定型という壊れもの 中島芳昭
聖五月笑い転げるセーラー服 蓮見徳郎
聖五月終刊号のまたもかな 大牧広
聖五月郵便受けは空のまま 辻兼子
聖五月飛騨ステーキの厚さかな 加藤浩子
航ゆるく五月の幟陸に見し 河野南畦
蚤の市アンダルシアの五月かな 川村暮秋
触れてみる駱駝の瘤に五月来る 国武十六夜
その昔、句会をご一緒させてもらってました。
実さんらしい飛躍のある句だと思います。伝統的な句風よりも、こういう現代的な方にどうしても惹かれてしまいます。
実さん もと饗焔のメンバーだったのですね
この句は現代俳句協会のデータベースから拾いました
数ある例句の中から選んで掲載させていただきました