竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

耳の伸び手足縮こむ台風下

2013-09-16 | 
耳の伸び手足縮こむ台風下   たけし





台風18号 日本縦断の様相だ
私の居住地は災害にはほとんど縁のない地域だが
8年ぶりに決壊寸前の川があるとの報道があった
そこは20㌔も離れいる

近くの人はもちろんだが
被災に何度も襲われている人達は不安と恐怖の中に今もいることだろう

耳を澄まして情報を収集しながら避難の準備をするが
おそらく手足は縮む重いだろう

安全を祈ります
コメント

大池となりたる刈田「ちち」と声

2013-09-15 | 
大池となりたる刈田「ちち」と声



日本列島 あらゆる地域で集中豪雨
洪水 竜巻 が珍しいものでは無くなってきている

住まいの向かい側は一面の田んぼで、3日前に稲刈りをしていたがいたが
昨夜来の雨で大きな池のようになってしまった

姿は見えぬがチチと雀の声が聞こえる
彼らにとっては食料を一気に失う大災害なのかも知れぬ
コメント

つらなりの瓢箪の尻家族連れ

2013-09-14 | 
つらなりの尻は瓢箪家族連れ



河口湖の近くに「癒しの里」と名付けたスポットがある
古民家風の建物が大小20軒ほど山あいに集落を作っている

旧い民芸小物や懐かしい玩具などの販売をしたりしていて
休憩所は文字通りの癒し空間で
ついと長居をしてしまう

畑なども点在していて道筋に瓢箪の棚を見つけた
青瓢箪が風にゆられていたが
家族連れの後ろ姿は
瓢箪の尻に妙に対峙していて相応しい・・・・・
コメント

よそいきの言葉をさがす秋日和

2013-09-13 | 
よそいきの言葉をさがす秋日和



秋はみな俳人になるという
句材は目に映るもの全てだともいう

よそいきの言葉をさがしたら良い句はだめだとも言われた
さもいいつつもどこかで言葉探しをしている自分がいる


 よそいきの言葉をさがす秋日和
 白鷺の木鶏にごと秋の風
 秋彼岸意気地の無くて願い事
コメント

過ぎたるは縄のあざない新松子

2013-09-12 | 
過ぎたるは縄のあざない新松子




拙宅の松は手をかけていないので
野放図に伸び放題だ
庭師と行き違いがあってから気まずくなり
他に依頼するのも気重くてそのままでsる

それでも松ノ木は己自身で気儘に生存していて
10mぎらいの高さになっている

この季節松ぼっくりがおちていたりで
生の営みは順調だ

毎年繰り返す事が安らぎとは
最近の私のいつわらざる心情だ
コメント

あの時とおんなじかたち鰯雲

2013-09-11 | 
あの時とおんなじかたち鰯雲



鰯雲があらわれると秋も本番だ
立ち止まって空を見上げることが増える

あの時
それぞれに多様な「あな時」がる

かたちはみんな違う雲の形がなぜか懐かしい
同じに見えるのは私だけか

見上げる時は、私自身の気持ちや心根が同じだからというのが
本当だろう
コメント

なおざりの罪の苦味や菊の酒

2013-09-10 | 

なおざりの罪の苦味や菊の酒


人生はあざなえる縄のごとし
幸不幸が果断なくふりそそぐ
犯す過ちも限りない
犯した罪に気づくのは多くの歳月を経た時だろう
償う術もない

こんな時の一人酒、菊の日に相応しい
--------------------------------------------------------------------------------

秋(晩秋)・生活・行事

【重陽】 ちょうよう(・・ヤウ)
◇「菊の宴」 ◇「菊の節句」 ◇「菊の日」 ◇「菊の酒」 


陰暦9月9日の節供。五節句の一つ。九の数は陽とされその九の重なることをめでたいとした。「重九(ちょうきゅう)」とも。古くは菊の節句ともいい非常に盛んで、宮中では宴を催した。この時群臣に賜る酒を「菊の酒」といい、季語とされる。現在でも餅を搗き栗飯を炊く地方もあるが、都会では忘れられている。

コメント

群れ飛蝗得たる何かは誰しらず

2013-09-09 | 
群れ飛蝗得たる何かは誰しらず


いつの頃から蝗は蒸れて大空をいっぱいに飛ぶようになったのだろう
何を恐れて逃げているのだろう
恐れて逃げる集団にしてはあまりにも派手で大仰ではないか

おそらくは人族には未知の不思議なるものを追っているのではないか
求めえたのか
求め続けていまだ求めえないのか

求め得たとしてもその正体は誰も知らない


刈田には身終い急かす風のあり   たけし
群れ飛蝗得たる何かは誰知らず   たけし
仁王門ともに潜らん赤とんぼ   たkrし
コメント (1)

秋団扇二人の無言はやしたて

2013-09-08 | 
秋団扇二人の無言はやしたて




若い頃も年取ってからも夫婦は不思議なつきあいだ
かけがえのない大切な関係を思い知ることも少なくないが
なぜこの相手が自分の伴りょでいるかが全く理解できない時もある

趣味も嗜好も人生観まで同じところがない
誤解したり絶望したり
考え直してへつらってみたり

言葉なくただせわしく団扇が動いている
コメント

退屈をもてあましたか放屁虫

2013-09-07 | 
退屈をもてあましたか放屁虫  たけし




へひり-むし 3 【▽放▼屁虫】

触ると臭いにおいを出す昆虫、ミイデラゴミムシ・ホソクビゴミムシ・カメムシなどの俗称。へこきむし。へっぴりむし。[季]秋。

読み方:ヘヒリムシ(hehirimushi)

体長二センチ足らずの甲虫の一種で、本名はミイデラゴミムシという。敵に襲われると、肛門から悪臭あるガスを出す

季節 秋
コメント (2)

秋霖を受けて新し大谷川

2013-09-06 | 
秋霖を受けて新し大谷川  たけし



現代俳句協会栃木支部は会員数およそ100名で運営されている
昨日日光の植物園への吟行会を催行した
参加者32名
平均年齢は70才、元気老人のパワーが発揮された
おりからの台風による不安定な天気だったが
吟行会 研究会 通信句会の結果発表 伏木ケイ氏の俳句世界講話
盛りだくさんの内容であった

句会での投句数96句
特別選者の特選5句は次のとおりだった

釣船草樫の雫の色なりし 幸治
五感邪魔なり九月の雨の森 圭子  圭子
唄うよう舞うよう雨の沢桔梗  ちさ
曲がるたび水引草に耳打ちす 和子
秋霖を受けて新し大谷川  たけし  
コメント

身仕舞の終わりははじめ刈田かな

2013-09-04 | 
身仕舞の終わりははじめ刈田かな





稲刈りの季節である
厄日の前に刈り取るのが昔からの知恵らしいが
最近の無節操な機構ではこれもままならない

稲刈りが終わればしばらくは田は静かな佇まいだが
春をまちながらの準備を地中で営んでいる

雀や田に住む虫たちの桃源郷にもなる
私の身仕舞いも終わりがない
むしろいつもが始まりのようだ
コメント

おざなりの一顧一礼八月尽

2013-09-03 | 
おざなりの一顧一礼八月尽 たけし




8月6日、9日、15日のは国中で鎮魂の催しが行われるが
毎年同じような光景だ。
おざなりの平和宣言、おざなりの決意表明、おざなりの戦没者被爆者の談話

催行が終われば報道は陳腐低俗な野卑なものばかり
一顧一礼 そして8月は終わった
コメント

身仕舞いは葉を潔く秋の暮

2013-09-02 | 
身仕舞いは葉を潔く秋の暮



街路樹の葉が道路に舞う頃となった
役所から依頼をうけた造園業者がその剪定作業をしているが間に合わない
来るべき季節への樹木の自己防衛、種の保存への逞しさ

拙宅の落葉樹もこれは自力で葉を落としている
身仕舞いをしている

自分も人生終盤
季節なら晩秋か
潔く身奇麗にせねばならぬ
コメント