竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

初風やしばらく遠を眺めおり  法夢子

2014-08-16 | 新年
初風やしばらく遠を眺めおり  法夢子





ときおりふと秋を感じさせる風に逢う

空にはいつしか積乱雲が姿をけしていて薄い雲

朝夕、遠くの山並みが鮮やかに映ったり



盆も過ぎればいよいよ急速に秋色になる

心地よい秋の初風を感じながら遠くをしばらく眺める

激しかった夏の終わりが近い

失うも得るものもあり羽抜鳥  法夢子

2014-08-15 | 

失うも得るものもあり羽抜鳥  法夢子






春夏に羽の抜け変わりうをする鶏

秋から冬にかけて新しい羽が生えてくる

長い年月をかけた種の営みだ



その他の動物にもこの能力は備わっている

人科の我々にはこの能力はひたすらに低い

わずかに髭の濃くなる人がいるくらいか



羽抜鶏を比喩に用いれて

「余計な虚飾をみな捨て去ればなんと自由」

こんな心根を詠んでみたかった

蛇のひそかな自足穴に入る  法夢子

2014-08-12 | 
蛇のひそかな自足穴に入る  法夢子






蛇をくちなわと読むのだという
先日の句会で俳友から教わった

「朽ちた縄」に見紛う姿の蛇を表現したのだ
なるほどと納得した



秋の季語に「蛇穴に入る」がある

人生も終盤 秋の季節にどっぷりだ

くちなわの己だがそれなりの自足もある

自足のなんnたるかは己のものしるもの

他にはしれぬほそやかなるものだ

腕白の神の子になる太鼓台 法夢子

2014-08-11 | 
腕白の神の子になる太鼓台 法夢子




竹とんぼ第12回例会たより」Vol7.最終回
今回もあまり評価をいただかなかった管理人
難しいことを易し易しいことを面白く/面白いことを深く
なかなかうまくいきません

表題句は祭りの山車車での当少年
日頃のわんぱくの面影をみせずに真剣な所作振る舞い
子供は「神様のさずかりもの、神様のお使い」なのだ



焼烏賊を片手に茅の輪くぐりおり  法夢子


「磯宮や茅の輪の先に躓きぬ」
原句を推敲してみた
茅の輪に躓くはまずい との句会での私的に納得
今時の携帯ではこんな若者はたくさんいる


青稲や素足の長き中学生  法夢子

窓外から見える稲田はいま青い稲ご真っ直ぐに伸びている
稲穂も膨らんできた
す足の長い中学生の少女に重なった

一族の声やいっとき盆の月<  法夢子/strong>

「高木声いくつも交じり盆の月」が原句
高木声が分からない」とのアドバイスで推敲してみた
農村の長男夫婦も都会ぐらしが普通になって久し
二人居の老夫婦には賑やかに過ぎるいっとき
二人暮らしの寂しさよりも、この賑やかさの忍耐が辛い
たくさんの土産をもたせて送り出しまでのイットキ

自足とはひそかなるもの青大将

2014-08-04 | 
自足とはひそかなるもの青大将





傍からみても理解できない自由や幸せがある

傍からみての自由や幸せが実は違ったりする

自足こそ本人当事者だけのしるところだろう



手もなく足もなくまとうものとて何もない

青大将にも人のしらない自足があるのだろう

そうでなければここまで種は残っていないはずだ

危うげをみな脱ぎすてしなめくじり 法夢子

2014-08-03 | 
危うげをみな脱ぎすてしなめくじり  法夢子






蛞蝓 なんとも難解な漢字で表する「なめくじ」

昭和の時代には家庭の台所の土間などでみたものだが

最近は見ることがほとんどなくなった



先日 隣家の外壁に多数のいや多量の彼らが蠢いていた

なにかの危険を察知して集団での避難の様相だった



こうした生物には霊長類には望むべくもない能力が備わっている

彼らの裸体は進化の果の知恵なのだろう

母の座も奪うコンビニ胡瓜揉  法夢子

2014-08-02 | 
母の座も奪うコンビニ胡瓜揉  法夢子






コンビニエンスストアとは誰も表現しない

開いてて良かった○○○

コンイニは世界共通語に近い



小分けしたお惣菜などまで用意されていて

おふくろの味がたくさん

母親の手抜き料理など足元にもあよばない



最近はシニアの利用者が急増しているそうだ

合理的な生活習慣の兆しとも言えるが

断絶の生活スタイル



母の座は奪われたのか 箒したのか

子供はそうとう以前からあてにはなっていないのだして

片陰の連なりに従く古刹道 法夢子

2014-08-01 | 
片陰の連なりに従く古刹道   法夢子






鎌倉にはたびたびでかける

そぞろに歩くだけなのだがそれが良い

目的があったり同行者がある場合は異なる楽しみになる、これも良い



漫ろはやはり一人に限る

この夏の暑さでは歩く人はみな片陰に内列に連なる

その殿(しんがり)について歩く古刹までの道のりである