1週間ほど前にこの本を読了した。
取り上げたリンクの書評にも載っているけど、独断と偏見で選択したロックのアルバムについての批評が小気味良い。
フリートウッドマックやロリーギャラガー、アルバムとしてはスーパーセッションが取り上げられたり、さらにマイルスデイビスまでもがロックだと言い切るその独断性は、反論したくなるところも多いし、このひとはこの曲よりこの曲でしょうといいたくなるものもあるし、おおっ~、そうだそうだといいたくなることもある。
私は非常に楽しめました。
同感と思うのが50%、違うだろと思うのが50%かな。
一般の人には勧められないけど、書店でちょっと斜め読みして、出てくるアーティストの顔ぶれに興味を持ったら是非買いですね。
Amazon.co.jp: 俺のロック・ステディ (集英社新書): 花村 萬月: 本
例えばブルースロックの最初はアル・クーパーの「スーパー・セッション」であり、続くのはフリートウッド・マックの「イングリッシュ・ローズ」である。 次いでグラムロックのアリス・クーパー、「スクールズ・アウト」にデビット・ボウイの「ジギー・スターダスト」と進む。
「俺のロック・ステディ」花村萬月:サラウンドな音楽生活:So-net blog
評論家の解説ではなく、素人の楽しみ方が素直に綴られていて、リズムに注目したロック分析は新鮮だし、独断的な選択は、不快を超越して痛快でもあります。さすが小説家、持論の展開には反感を感じながらも、最後には納得させられます。