ケンのブログ

日々の雑感や日記

京都市交響楽団第632回定期演奏会

2019年03月17日 | 音楽
昨日は京都コンサートホールに京都市交響楽団
第632回定期演奏会を聴きに行った。
指揮は広上淳一さん
マーラーの交響曲第7番ホ短調が演奏された。
マーラーの7番を生演奏で聴くのは
もう何年前か忘れてしまったけれど
シンフォニーホールで若杉弘指揮
東京都交響楽団で聴いて以来だ。
きっとあれから30年近い歳月が経過しているように思う。

第一楽章
遅めのテンポに聴こえる。
楽想の変化に応じて
テンポを変動させるということも
それほどないように思える。
メロディーを切なくたっぷりと歌うというわけでも
なさそうだ。
なんか、地味な演奏という印象を持つ。
管楽器も音がそれほど大きくなることもなく
なんだか抑えぎみであるように思える。
ただ、音が小さくなったところ
例えばファーストバイオリンのソロが出てくるところなどでは
色彩感が豊かで美しいと感じる。
楽章の最後の音の残響がかなり長く
感じられたことが印象深かった。

第二楽章
ホルンのファンファーレに続く
多くの木管の掛け合いはかなり美しい。
続くマーチ風のアクセントの鋭いリズムを
聴いてこの楽章の演奏はかなり
いいなと思う。
曲想に応じた演奏の切り替えも美しいと思った。

第三楽章
管楽器と掛け合いながら
弦楽器がおどろおどろしい旋律をきざむ。
かなりつっこんだ表現ではあるけれど
弦のアンサンブルがもっとクリアなものであれば
という思いが胸をよぎる。

第四楽章
まずまずの演奏と思う。
楽章の後半で演奏が盛り上がっていった。

第五楽章
広上さんはこの楽章の冒頭
それほどはでなゼスチャーをなさるわけではない。
演奏もちょっと抑え気味の入りかたかなと思う。
過去に聴いた他の指揮者のCDの印象から
もう少し怒濤のような展開を思い描いていたので
そういう印象を持ったのかもしれない。
それほど金管が華麗に響くというわけでもないし、、、。
第一楽章同様、地味な演奏なのかなという印象を持つ。
テンポの変化も比較的少ないように思った。
抑えぎみに聴こえるのは演奏者の方針なのかもしれないけれど
躍動感という側面からはやや物足りなく感じるのも事実と思った。
楽想が転換するポイントでかなり長く
休止をとっていたのが印象的ではあった。
音が小さくなると演奏が美しくなる。
今日の演奏は全体的に音の小さいところが
聴かせどころなのかなとも思う。
それでも楽章の後半になると
音の大きいところでも演奏が昇華するように
盛り上がっては来た。
コーダに向かって演奏がだんだん加速。
最後の方でクラリネットが
トランペットのようなかまえで演奏されていた。
ああいうかまえははじめてみた。
ひょっとしたら楽譜にトランペットのようなかまえで
と書いてあるのかもしれないと思った。
最後はそれなりに盛り上がったと思う。

演奏が終わったあとでお二方が今年で
退団になるということでセレモニーがあった。
このオーケストラは3月にこういうセレモニーが
あることが多いなと思う。
今年退団のテューバの方に花束を渡すかたが
泣いていた。
それを見てちょっと僕もうるっと来た。
広上淳一さんが演奏後のトークで
京都市交響楽団は来日する外国のオーケストラと
比べても遜色ありませんというようなことをおっしゃっていた。
確かに演奏によってはヨーロッパのオーケストラが
演奏していると聞いたら信じてしまいそうに
うまいなと思うこともある。
でも、昨日の演奏を聴いたあとで
外国のオーケストラと比べても遜色ないと言われても
ちょっと微妙、。と思ってしまった。
でも、また新年度の京都市交響楽団にも
期待したいなと思った。