【第７１３回】 営業マン次第

結局のところ、「お客様が住宅会社を選ぶ際に最も大きなポイントは、営業マンである」ということを
強く感じざるを得ない今日この頃です。

というのは、家は単に買うか買わないかというモノではないからです。

大抵のお客様の場合、購入するまでいろんな問題点があり、
それらを解決しなければ、お客様は家を建てるかどうかの最終ジャッジをしてくれないのです。

まず圧倒的に多いのは、予算が不足しているのに、人気のエリアの土地を購入したい、というお客様。

そのエリアの土地を購入すれば、建物に全然予算を回すことが出来ないケース。
人気エリアにこだわっているのに予算も厳しいので、価格的に合う土地が出てくるまで待ち続け、
結局、要望を満たす土地に出会えず、最終的に中古住宅を買って、不便な暮らしをされるケース。
もしくは、出会うまで待ち続け、数年後にやっと出会えたとしてもローンを組める年数が短くなり、
結局のところ建物の予算が縮小し、ローコスト住宅しか建てられないケース。

それ以外にも、本人は自社で建てたいのに、親が「違う業者で建てなさい！」というケース。
親が「家を建てるのは、まだ早い！」というケース。
ご本人が漠然と建てたい、という気持ちしかないケース。
土地にさまざまな問題があって、それらを解決しないと建てられないケース。
ご本人に過去、お金の面で事故歴があり、お金を借りられないケース。

これらの問題をやっと解決した先に、今度は競合企業が出てきたりするのです。

改めて考えてみると、住宅の営業マンの仕事は本当に大変ですね。

家づくりに関するいろんな問題には、実は絶対的な正解はありません。
数学のように、答えは１つでは無いのです。

ですから、営業マンが発する言葉をお客様が聴いて、
「この人の言うことを信じよう！」と思っていただけるかどうかが非常に重要なのです。

つまるところ営業マンの言葉の力、人間力が大きなポイントだったりします。

営業にはいろんなテクニックがありますが、それらテクニックを使う前に、
自らの人間力を向上させることと、お客様からの信頼をコツコツと積み上げておくことが大切です。

約束を守る。
お客様の質問に対し、的確に回答する。
現実を突き付ける、時には厳しいことを言う。
稀にお客様から自分が答えられない、想定外の質問が飛んでくるかもしれませんが、
その際の答え方も非常に重要だったりします。

想定外の質問に対して、誰しも全て正解を言うことは出来ないのです。
そこで重要になってくるのは、答え方です。

自分が全く知らないことを質問された際、
答え方が堂々としていたり、ちょっとユーモアがあったりすると良いのですが、
テンパってしまうと、お客様の信頼度が落ちてしまいます。

想定外の質問に対する、日頃からのトレーニングが必要ですね。

そしてお客様に信じていただけるような言動を繰り返し、人間性も認めていただけた営業マンが、
お客様から選ばれるようになるのだと思います。

住宅は結局のところ、営業マン次第。
とてもやりがいのある仕事ですよね！