鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2675回】 これからの建築市場

2018年04月27日 | 住宅コンサルタントとして
海外に行くと、いつもチェックすることがあります。

スーパーマーケット。
靴屋さんや服屋さん。
不動産会社の店頭での物件価格。
などなどありますが、私、必ずチェックするのは建築現場で働いている職人さんです。

ヨーロッパ、アメリカどのエリアで、
建築現場で働いている方は、私が見る限り100%、出稼ぎか移民の方たちです。

デザインや設計をする方や施工管理をする方は現地の方ですが、
現場で働く職人さんは出稼ぎ労働者、もしくは移民の方なのです。

またヨーロッパの大半の国でも少子化が進んでいて、
年々、肉体労働者のなり手が不足してくるので、
そこを出稼ぎ、もしくは移民の方で補っているのでしょう。

一方、日本はというと、海外の方にお仕事をしていただくにも
年数に制限等があり、全く持って建築現場、土木現場では人員不足です。

熊本の震災の復興が非常に遅れていますが、
これは職人さんの圧倒的不足が原因なのですね。

少ない日本人の職人さんをこれから住宅会社で取り合う事態となるでしょう。
必然的に職人さんの単価は今よりも劇的に上がっていくことになるでしょう。

そうなってくると、苦戦するのは職人さんの単価を厳しく締めて
大量に住宅を供給してきたローコスト系、それから分譲系の会社となります。

そうしたことが分かっているので、
私個人としてはクライアント様に質の高い住宅をつくっていただき、
かつしっかりとブランディングをして、ある程度高い価格帯でも勝負できる状態になることを
ご提案させていただいております。

少子高齢化、職人不足ということを考えた場合、
大量生産によるコストダウンで受注を上げ、収益を出してきた会社は、
長くは続かないというのが私個人の見解です。

皆さんの会社は、値引きをすることなく、受注できるだけのブランディングが出来ているでしょうか?
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