鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3017回】 20年前に教えていただいたことが通用する有難さ

2019年04月04日 | 住宅コンサルタントとして

20年前、私は建築資材メーカーの営業マンでした。

 

サッシを1棟納材すれば、平均60万、

室内建具1棟分を平均すると70万、

ユニットバス30万、キッチン30万が平均単価でした。

(高級キッチンの場合は売値が100万を超えるものもありましたが、

あくまで35坪くらいの一般的な住宅の平均納材単価です)

 

これらの商材を組み合わせて販売することで、

月に5000万~6000万の売上目標を達成しなくてはなりませんでした。

 

これを毎月、達成させるためには、

当月の売上を当月に営業していては無理で、

1カ月から3か月前に当月の数字の大半を作っておく必要がありました。

 

当時、自分が担当していた工務店さんの年間新築棟数が約500棟。

ということは、月間40棟前後の新築現場が動くので、

それらが着工する1~3か月前に売り込みをかけ、

ドンドン売上を確定していかなくてはなりません。

 

当月、翌月、翌々月の数字を管理し、

今月の数字は後いくら不足していて、

翌月の数字、翌々月の数字がいくら不足しているのかを

週単位でチェックしていかなくては、

毎月の目標数値を達成することは不可能だったのです。

 

その膨大な売上数字を管理する方法を

私自身、20年前に会社から教えていただきました。

 

毎月月初に数枚の帳票に全物件を記入しなければならず、

時間をかなり取られるのですが、

手で記入することで感覚的に当月や翌月の売上の不足分が把握でき、

 

「このままだと、2か月後に売上が2000万、不足する。

今から2か月後の数字を詰めないと・・・」

 

という感じで、常に翌月、翌々月の数字が

いくら不足するのかを明らかにし、

その月をむかえるはるか前から焦って営業していました。

 

結果、5年に渡って売上を達成することが出来ました。

 

この帳票を建材店のクライアント様に

数か月前から使っていただいているのですが、

もう個々の営業マンがどんな活動をしているのか、

説明をしていただかなくとも一発で分かるのです。

 

売れる得意先にしか訪問していない。

新規先を開拓していない。

数か月先を見て仕事ができていない。

 

などなど、この管理帳票が全てを教えてくれるのです。

 

20年前の手法ですが、今でもバリバリ通用するのです。

 

こんな数字の組み立て方を20年前に教えていただいていた、

ということに、本当に自分は幸運だなぁと思います。

 

最初にあの会社で働かせていただいたからこそ、

営業の基本を理解することが出来たのだと改めて感じます。

 

そして営業の本質は、年月が経過しても変わらないのです。

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