大学を卒業して、最初に働かせていただいた会社で、
もう本当にすごい同期がいました。
とにかく、お客様や先輩に可愛がられる。
圧倒的に人気があるのです。
自社に対してあまり良い印象をもってもらっていないのか、
誰が訪問しても話さえ聞いてもらえないような、
難攻不落と言われていたお客様でも、
その同期が訪問すると、一気に仲良くなって、
そのお客様とゴルフに行ったりして、
結果、取引が始まるのです。
まあ、営業マンという領域でまともに勝負したら、
100%勝てないと思う同期でした。
でも同期だから、負けたくはない訳です。
キャラの部分では、100%負ける。
お客様に可愛がられるところでも勝てない。
自分が勝てるとしたら、どういう点だろう?と
20代の頃にメチャメチャ考えました。
で、自分なりに出した結論は
まずは労働時間では負けないように、
量を徹底的にこなす、ということが一つ。
そしてお客様のお役に立つ提案力なら、
勉強すれば何とかなるので、
とにかくいろんなことを勉強をして、
提案力では負けないようにしよう、というのがもう一つ。
普通に仕事をすれば、100%勝てないこの同期のおかげで、
自分自身が強化すべき点が明確になり、
20代の頃から良い習慣が身に着いたと思います。
そしてその同期が実家の家業を継ぐとのことで、
入社5年目の時に退職したのですが、
彼が担当していたお客様を全て私が引き継ぐことになり、
北見市から旭川市に転勤となりました。
そしていざ引き継いでいろんなお客様を訪問すると、
彼が担当していたお客様の中に、
猛烈にクセが強く、無理難題を非常に言う得意先がありました。
私、正直、とても苦手だったのですが、
同期の彼は担当している時、
とても上手にそのお客様と付き合っていたのです。
「負けたくない」
という気持ちがメラメラと湧いてきて、
結果、何とか日々、対応することが出来ましたが、
その経験のおかげで、ストレスにも強くなり、
クセが強かったり、わがままなお客様でも対応できるようになりました。
振り返ると入社した会社で、
「絶対に勝てない」と思わせてもらえるような
優秀な同期や先輩のおかげで、
自分はどういう部分を強化しなければならないのか、
ということを考えるきっかけを得ることができました。
もし、「このメンバーだったら、自分が一番!」と思っていたら、
20代の頃から努力することをせず、
結果、とてもショボいビジネスパーソンで終わっていたと思います。
絶対に勝てないと思わせてくれるような、
優秀な同期や先輩がもし居たとしたら、
感謝しなければなりませんね。