一代で会社を飛躍的に成長させた経営者は、
引き際を間違えてはいけないなぁ、と
個人的に思います。
お客様もライバル会社も常に変化するので、
会社も経営者も常に進化し続けなくてはならない、
ということが、経営で絶対に外せないことです。
ところが、謙虚さの欠けたカリスマ経営者に対し、
意見を言える方は、社内にはいないでしょう。
そして謙虚さの欠けるカリスマ経営者に対し、
周辺の部下や外部の方も、
意見を言った後のことを想像し、
そんなリスクを冒してまで、
その経営者に対し、異なる意見を言う人などいないのです。
カリスマ経営者の同意できる部分は同意し、
あまりにも間違ったことを言おうものなら、
距離を取って終わりです。
謙虚さがあって、愛されているかどうかは、
そのカリスマ経営者のプライベート面を見れて、
一撃で分かります。
本音で話し合える友人がいないのです。
謙虚さの欠けるカリスマ経営者には、
ビジネスでつながっている人しかいません。
誰に対してもマウントを自然と取ってしまうので、
利害関係がある方以外からは煙たがられてしまう。
要するに、仕事を取ってしまったら、
何も残らないのですね。
なので自分の頭が固くなり、
変化についていけていないのにも関わらず、
プライベート面で居場所が無いので
会社に最期までしがみつくしかないのです。
でもその行為が、若かりし頃に築いてきた
数々の名声や実績を台無しにしてしまうのです。
ある一定の年齢を超えると人間、
謙虚さを無くしてしまうのですが、
その自覚すら無くなってしまい、
挙句の果てに、
「俺は謙虚で素直だ」
みたいなことを言い出す始末。
引き際を間違えなければ、
若かりし頃の実績は伝説となり、
経営者として名声を得て引退となるのですが、
引き際を間違えると、過去の実績を帳消しにし、
何なら悪い評価を得ての引退となるのです。
60歳を超えたら、いやひょっとしたら50代になったら、
引き際を間違えないように、
自分なりに引き際を間違えないようにしないとですね。