鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3338回】 建材店の商売を考える

2020年02月19日 | 住宅コンサルタントとして

商売の原点は、お役立ちです。

 

お客様が困っていることは何かを把握し、

その困っていることを解決するのに合った商品やサービスを提供し、

その対価をいただく、ということがベースです。

 

そしてこの原点から外れると、お客様に選んでいただけません。

 

建材店さんの営業を例にすると、

お客様が困っていること、お客様の問題点を把握せず、

自分たちの商品やサービスを一方的に説明する。

 

「何か見積させていただける物件はありませんか?」

「こんな新商品が発売されたんですが・・・」

 

というようなことを言われても、お客様からすれば、迷惑な話です。

 

先日、クライアント様と昼食に行く際、

訪れた回転鮨屋さんがお休みだったのです。

 

非常に美味しく、お客様もたくさん居たのですが、

アルバイトさんの確保が出来ず、お休みにしているとのこと。

 

こういうお店に、

 

「こういう販促手法に取り組むと、もっとお客様が来るんです!」

「新しい鮨ネタを開発しました!」

 

と営業をかけても話は聞いてもらえないでしょう。

 

逆に、

 

「1週間前までにどの日に何人、スタッフを派遣したら良いか、

シフトを出していただければ、アルバイトスタッフ、当社でご用意できます!」

 

という営業をすれば、お店側は飛びついてくれるでしょう。

 

忙しい現代、お客様のニーズに合わない商品やサービスは売れないのです。

 

では、住宅会社、工務店が困っていることは何か?

 

そこに対応していかなければ、建材店さんは生き残っていけないでしょう。

 

少なくとも、サッシや木材、建材を仕入れることに関して、

困っている住宅会社・工務店は1社もないと思います。

 

だから、モノだけを売っていてはいけないのです。

 

 

ところが、お客様に言われたことしかやってこなかった業界なので、

発想が凝り固まっていて、新しい商品やサービスを扱うことに

頭がついていかないのですね。

 

これだけ時代の変化が速い現代、売るモノや販売する顧客が

10年間、全く変わっていないとすれば、おかしいのです。

 

会社が変わるためには、売る商品を変えるか、

売る対象を変えていかなくてはなりません。

 

時代の流れに合わせ、自社を変えていかないと、ですね。


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