商売の原点は、お役立ちです。
お客様が困っていることは何かを把握し、
その困っていることを解決するのに合った商品やサービスを提供し、
その対価をいただく、ということがベースです。
そしてこの原点から外れると、お客様に選んでいただけません。
建材店さんの営業を例にすると、
お客様が困っていること、お客様の問題点を把握せず、
自分たちの商品やサービスを一方的に説明する。
「何か見積させていただける物件はありませんか?」
「こんな新商品が発売されたんですが・・・」
というようなことを言われても、お客様からすれば、迷惑な話です。
先日、クライアント様と昼食に行く際、
訪れた回転鮨屋さんがお休みだったのです。
非常に美味しく、お客様もたくさん居たのですが、
アルバイトさんの確保が出来ず、お休みにしているとのこと。
こういうお店に、
「こういう販促手法に取り組むと、もっとお客様が来るんです!」
「新しい鮨ネタを開発しました!」
と営業をかけても話は聞いてもらえないでしょう。
逆に、
「1週間前までにどの日に何人、スタッフを派遣したら良いか、
シフトを出していただければ、アルバイトスタッフ、当社でご用意できます!」
という営業をすれば、お店側は飛びついてくれるでしょう。
忙しい現代、お客様のニーズに合わない商品やサービスは売れないのです。
では、住宅会社、工務店が困っていることは何か?
そこに対応していかなければ、建材店さんは生き残っていけないでしょう。
少なくとも、サッシや木材、建材を仕入れることに関して、
困っている住宅会社・工務店は1社もないと思います。
だから、モノだけを売っていてはいけないのです。
ところが、お客様に言われたことしかやってこなかった業界なので、
発想が凝り固まっていて、新しい商品やサービスを扱うことに
頭がついていかないのですね。
これだけ時代の変化が速い現代、売るモノや販売する顧客が
10年間、全く変わっていないとすれば、おかしいのです。
会社が変わるためには、売る商品を変えるか、
売る対象を変えていかなくてはなりません。
時代の流れに合わせ、自社を変えていかないと、ですね。