個人的に料理が趣味で得意なのですが、
料理を好きになった要因の一つは、
私が大学生の時にはじまったTV番組、
「料理の鉄人」の影響も大きかったと思います。
料理の鉄人の中でも、特に好きだったのが
和の鉄人 道場六三郎さん。
このお盆休暇の前にたまたま道場さんの著書、
「91歳。
一歩一歩、
また一歩。
必ず頂上に辿り着く」
を購入していたので、一気に読ませていただきました。
道場六三郎さんの生き方、考え方が
非常に具体的で理解しやすい言葉で書かれているのですが、
90歳を超えて尚、「料理がうまくなりたい」と心から思い、
いろんなことにチャレンジされている姿勢と、
料理で最も大切なのは「想いやり」という考えに
思いっきり共感し、うなずきながら読んでおりました。
スマホも使い、圧力鍋やフードプロセッサーも使いこなして
調味料や出汁などが中将より少ない分量で調理をしたり、
誰の発想にもない組み合わせで調味料をオリジナルでつくったりと
とにかく料理のことを考えることが大好き、
ということが伝わってきます。
今の仕事で、「もっと成長したい」という気持ちを
道場六三郎さんのように自分は持ち合わせているか?
クライアント様にもっと良い提案をできるようになるために、
調査研究や準備に抜かりはないか?
そんなことを自問自答しながら、読ませていただきました。
また、料理は相手のことを想いやってつくることが基本であり、
例えばお化粧直しをした女性でも、口紅が気にならないよう、
小さめのおにぎりをつくってお出ししたり、
老人の方の場合だと大きすぎる材料は食べにくいので
食べやすい大きさにして出すように、など
召し上がるお客様のことを想いやることが大切である、
と道場六三郎さんはおっしゃっています。
これ、仕事をする上での基本中の基本であり、
こういう人間性をお持ちな上に料理も超一流だから、
ろくさん亭にずっとお客様も通い、スタッフもついてくるのでしょう。
料理の腕が一流でも、スタッフがついてきてくれなかったり、
お客様に愛されないお店は、今、やっていけないでしょう。
どの職業でも、専門的なスキルがどれだけ高くとも、
やはり関わる方たちから愛され、
応援されるような人間性を持たないと
やっていけないということでしょう。
この本を読み終えて、
私が「銀座ろくさん亭」を予約したことは言うまでもありません。