鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3306回】 無責任な住宅会社も着実に増えている現実

2020年01月18日 | 住宅コンサルタントとして

住宅業界では、今、すごい勢いで多店舗展開をして、

一気に拠点を増やし、棟数を稼ぐ会社が存在します。

 

こういう会社は、ヘッドハント会社を使い、

出店エリアで働いているスタッフを引き抜きながら、

出店しているのです。

 

一店舗の受注棟数が減っているので、

多店舗展開をして、棟数と売り上げを成長させよう、

という考え方をしている会社が多いです。

 

そしてそういう会社は、

金融機関から融資を受けて、土地を仕込み、

建築条件付きの土地を用意して土地の力で受注していく、

というスタイルを取ることが多く、

正直、かなりリスキーな経営、というか、経営じゃなくて博打に近いよな、

と個人的に思っています。

 

リーマンショックのようなことが起これば、一気に倒産してしまうでしょう。

 

そもそも、何のための出店なのか?

そこに理念は存在するのか?

 

更に本当に施工品質の点において、

しっかりと施工されているのかといえば、

かなりいい加減に施工している会社があるのでは、

と個人的に思います。

 

例えば断熱材や換気システムの施工は、

正しい知識に基づいた、正しい手順で行う必要がありますが、

それを業者さん任せにしていたり、

監督自身が知識不足だったり、ということが

多々あるのです。

 

それだけ建築業界は一流の人材が少なく、

企業として社員さんをちゃんと教育する会社でなければ、

キッチリとした施工が難しい。

 

急速に多店舗展開をしている会社は、

そんな教育に力を入れていないという噂をやはり耳にします。

 

ある県の施工棟数1位の会社は、

あまりにもお客様との揉め事、トラブルが多く、

かなり顧問弁護士が忙しい様子。

 

コミコミ価格と言いながら、実際に見積を取ってみると、

全くHPに掲載されている価格と異なる、詐欺のようなことを

平気でやっている、日本海側のとある県にある住宅会社。

 

こういう会社に騙されるユーザーが残念ながら存在するのですが、

やはり騙されないように、一般の方も勉強しなければならないですよね。

 

海外では、窃盗にあったり、騙されたりする被害に合った場合、

被害を受ける側にも問題があるという価値観ですが、

日本の場合、まだまだ消費者に非はなく、

売り手側が一方的に悪い、という傾向が強いですが、

いい加減な企業や人は、いつの時代にも存在します。

 

しっかりと勉強して、悪徳業者にひっかからないようにしたいですね。


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