悲しいことに能登沖地震では、多くの建物が倒壊し、
多くの方が亡くなりました。
非常に強い地震であったことは間違いありませんが、
倒壊した建物の映像を見たり、
お亡くなりになった方の多くが圧死だったことを鑑みると
おそらくですが、能登エリアにおいては
現在の耐震性能2以上の建物の割合が、
少なかったのかと感じています。
1996年以前に建てられた日本の家は、
圧倒的に耐震性能が不足しています。
そういう家が数多く建っているエリアで
熊本地震や能登沖地震のような強さの地震が発生すると
本当に大惨事になるだろうと改めて思いました。
先日、私は実家(東大阪市の石切)に帰ったのですが、
石切駅から自宅まで歩いていると、
私が小学生の頃から経っている家が
全体の70%以上あるのですね。
というか、私が生まれ育った東大阪市の石切というエリアは、
ホンマに街並みが古く、しかも建物に統一性が無いため、
街としての魅力が全く感じられませんでした。
この辺りで大きな地震が発生したら、
被害は甚大となるでしょう。
そういう私の実家も、リフォームは何度かやっていますが、
耐震補強や断熱改修などは一切しておらず、
今回の能登沖地震と同じ強度の地震が発生すれば、
おそらく倒壊するだろうと思います。
今も被災地でお困りの方がたくさんおられますから、
被災地の復興・復旧のために日本国民一人ひとりが
出来ることをやることは当然です。
でも、こういう震災を機に、
地震が多発するこの国で生活していく以上、
とにかく古い建物は耐震リフォームをするべきである、
でなければ、大規模地震で建物が倒壊し、
圧死する可能性がある、ということを皆が理解できるよう、
国も自治体もメディアも発信していくべきでは、と思うのです。
でなければ、この規模の地震が起こる度に、
甚大な死者、負傷者が出てしまい、
結果としていろんな費用がかかってしまうのです。
検証はこれからでしょうが、
おそらく今の耐震3の基準で建てられた家は、
能登エリアでも倒壊はゼロだと思います。
それくらい、今の耐震基準はしっかりとしているので、
この基準をクリアした建物が増えていかないと、
国民の命を震災から守れない、と個人的に思っています。