長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

旅人

2010-02-26 07:11:53 | Weblog
群馬の温泉まで、バスでいった。
いつもは車でいくのだが、こないだの雪が残って
いそうなので、八重洲からバスでいった。
少し時間があったので、八重洲から歩いて丸善までいって、
本を調達した。温泉にいって、温泉に入る以外は、酒を飲みながら
ただ本を読む、というくらい贅沢な時間はない。
八重洲もそうだけど、日本橋界隈も、「おいしい珈琲が飲める普通の喫茶店」
がない、というのは旅人にとっては、興醒めなことだ。
かといって、朝のビジネス街を散歩する気にもなれないので、どこにでもある
ようなカフェにいって、オレンジジュースを飲みながら、本を読んだ。

東京駅の売店で、新宿アカシアのロールキャベツシチューの弁当を調達して、バス
に乗り込む。平日だというのに、けっこう人がいる。
よくゴルフをやっていたころ運転した関越道を通って、呉越同舟みたいな感じ
のバスはいく。横の席にバスの中で携帯をするアホがいたので、途中で、一番
後の席に移った。

江戸時代に建った古色蒼然とした山の湯宿についた。雪も残っていて、
空気がひんやりとして、気持ちがいい。湯治場も兼ねているこの温泉宿は
昔から文人たちが、こよなく愛した宿でもある。さっそく一番古い元禄時代
にできた風呂に入った。うちのステンドグラスをやってくれたあいちゃんが
ここの風呂に入りながらデザインをきめた、というゆかりの風呂。
文人や芸術家たちにとって、いろいろ豊かな発想を施してきたやさしさみたいな
ものが感じられる湯である。自然の神さま、芸術の母のような神さまがいるような
場所だ。

帰りは、中之条までバスでいって、そこから上野行きの特急を使った。
名物のだるま弁当を食べながら、ビールを飲んでいると、旅人になった
気分が最高潮になった。上野駅界隈も、なりすぎるくらいきれいになって、
おもしろみがなくなったけど、東京駅と上野駅は、やはり昔から玄関口で
あり、旅人をあまた受け入れてきた場であることの変りない。
上野駅から、平井駅行きのバスにのって、帰ってきた。これも初めての経験。
バスの中から初めて、天真庵を見る。「こんな、何やっているか
わからない店に、よくみなきてくれるものだ」と関心することしきり。

今日は「ねんどの会」
明日は「お花のお稽古・一滴の会」だ。