昨日は「蕎麦打ち」の事始め。マイのし棒を持って、元気な女子たちが
やってきた。最近は高橋さんのビデオを見てイメージトレーニングをやっているらしく、
流れるようなリズムで蕎麦打ちがおこなわれた。
この子たちと、一年をかけて試行錯誤してきた「なんとなく蕎麦を喰う会」というのが、
「普茶料理風そば会」の原型だ。いつもは、かえしと柚子胡椒で食べる「そばがき」も、
きのうは煎り酒浸しにし、ねり梅をのせ、ふたつきの志野茶碗で出した。ぬる燗も、
囲炉裏の五徳に南部鉄瓶をおき、その中で露天風呂のように備前徳利を入れ、
それを漆の酒器で飲む。露天風呂の醍醐味は、「生きているのか死んでいるのか、わからない
ような状態」が最高だとされるが、お酒もまさにその境地が最高。
三味の音なんかがあれば、都々逸でも、かっぽれでも・・・といった気分になる。
寒い日の熱燗は、ほんとうに極楽極楽。絞めのつもりで出した「とんさま」だったが、
豚肉で一献、汁を飲みながらまた一献・・・・これまた一楽で酒がとまらない。
そばの好きな人は、酒が好きな人が多い。そば湯で一献という境地になれば、そば大学も卒業証書が近い。
今日、今は「卵かけごはん」
手前味噌作りもいよいよ始まる。30人くらいの同志と、思い思いの味噌をつくり、味噌汁歳時記よろしく、
苦みの春、酸味の夏、慈味の秋、根采の甘みの冬・・・春夏秋冬の家庭の味が優美にひろがっていく
物語の始まりでもある。
今日は19時まで「あきない中」 日々是好日。