長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

持ち帰り蕎麦

2014-07-17 09:32:08 | Weblog

あまり知られていないが、持ち帰り蕎麦、というのもやっている。

蕎麦汁がついて、600円也。年越し蕎麦と同じ容量で同じ要領でやっている。

「持ち帰り蕎麦屋の主人」という制度はないけど、火曜日はそんな風だった。

7時から「書の会」をやりながら、8時半くらいに、ハリキリボーイずのボクサー

たちが、普茶料理風蕎麦会にきてくれた。後楽園ホールで彼らがリングで活躍する姿

も知っているし、家族みたいな子ら。ひとりは先月の「東日本応援チャリティー大会」で

いい試合をして勝ったばかり。顔のキズ跡もひき、いつものハンサムな青年にもどった。

あとふたりは、8月29日に後楽園ホールで試合をする。まだ一カ月あるけど、ふたりとも

8K減量する必要がある。大変なスポーツだ。

締めの珈琲「ほぼぶらじる」を飲み干すと、10時だった。応援団長のT医院長が

「いっしょにこの子らと今日は楽しみましょう」ということになって、ボクサーくんたちと

同じようにTシャツだけの姿で、銀座のクラブにいって、夜の銀座で遊びに興じた。

T医院長が女将さんに「今日は主人を持ち帰るよ」まさに「持ち帰り蕎麦屋の主人」

銀座でブラジルを飲む、からきた「銀ブラ」。「押上でホボブラジルを飲んで、銀座でボクサーと飲む」

のは「ボクブラ銀座」という・・・・・・・うそ。

体ひとつ、こぶしひとつで、孤独なリングの上で、死ぬ覚悟で闘う。

すごく大変な人生だけど、どんな仕事も同じようなものだ。だから人はボクサー

とか「明日のジョー」に、自分の人生を重ねてみるのだと思う。

今日は「佐賀のがばいじいちゃんの鮨会」

そろそろ、合鴨農法でつくったお米と、平飼いの卵が届くので出陣。

カウンターの中で、仕事を見せながらにぎるすし屋のことを、「さらし」

という。すし屋の主人というのも、まさにボクサー。

毎月とある木曜日に、Kさんという気骨ある九州人がカウンター8人限定の「鮨会」をやってくれる。

「見事なるお手前」が終わると、リングサイドの8名が拍手喝さい。後楽園さながらの格闘技観戦みたいな様相。

酒は持ち込み。それぞれの「鮨にあう酒」の品評もまた楽しみのひとつだ。


隅田川花火大会

2014-07-15 08:52:33 | Weblog

今月の26日(土)は隅田川花火大会。

大川(隅田川)にかかる橋は、当日はいろいろ制限がかかる。

すでにそんな案内が張りだされていたり、はやくも「前夜祭」みたいな様相の下町界隈。

昨年は雨で中止だったので(正確には5分かそこらで終わった)、今年は二年ぶり

みたいな感じになっているのかも。

天真庵は、創業してからその日は、「浴衣祭り&もにじんライブ」だ。昨年は

ライブが終わった直後に、お祭りが終わった。今年は二年分楽しみたいと思う。

その前の21日は「大石学ライブ」。2011年の夏、大石学トリオの一員であり、

隣の隣に住んでいた世界的な名ドラマーのセシル・モンローが千葉の海で溺れて逝った。

それから毎年海の日に、彼の追悼を兼ねて天真庵でライブをやっている。

30日は「cocoro!ne  ライブ」

先月、「玉ちゃんデビューライブ」にお客さんできた水谷美月さんのグループが天真庵デビュー。

今日の夜は「書をしよう会」

今日の夜は、先月後楽園ホールを沸かせたボクサーたちが普茶料理を食べにくる。ハンサムで

普段はこころやさしいハリキリボーイたちだ。

 

21日(火・祭日) 大石 学 ソロ LIVE (ジャズ) !!<(_ _)>満席!!

演奏:大石 学(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

 

26日(土) もにじん花火大会 らいぶ

演奏:じんじん(ギター)・マツモニカ(ハーモニカ)
ドレスコード:ゆかた・甚平

17時開場 17時半開演 ¥3,000(蕎麦・珈琲 付き)

 

30日(水) Cocolo‘ne らいぶ

演奏:水谷美月(ヴォーカルヴァイオリン)・塙 一郎(ギター・ヴァオーカル)・鈴木豪志(ヴォーカル・パーカッション・フルート)

19時開場 19時半開演 ¥3,000(蕎麦・珈琲 付き)

 

♪に~げた 女房にゃ 未練はないいぃが~

2014-07-14 07:41:17 | Weblog

そんな歌が昭和に流行った。浪曲子守唄?だったと思う。一節太郎さんが渋い声で歌って大ヒットした。

昨日はせんしゃくんが蕎麦打ちにきた。みこちゃんを背中にしょったまま蕎麦を打った。なぜだか、不意に

浪曲子守唄が口からでてきた。残念ながら女房に逃げられたわかではない。彼女がピアノの仕事だったので、

そんな形になった。最近「イクメン」の男子が「ウツメン」よろしく蕎麦を打ちにくるケースが増えてきた。

ゆくゆくは、食育にも繋がってくるし、いいことだと思う。背中に重心があると、菊練りの力が普段よりも

軽くていい、とのこと。親子とも汗ダクになるけど、オヤジの背中を見て、いやふれて、教育にもなるだろうし、

オヤジも我が子と一蓮托生の絆みたいなものを感じられ、幸せそうだった。

さて、これから「卵かけごはん」

朝は新しいガレットを思いついて、あれこれやっていたら、時間がなくなった。

フランス生まれのガレット、あちらでは「ギャレット」みたいな撥音をするらしいが、

「和れっと」ではないけど、これからいろいろな形が生まれてくるのではないかいな。

天真庵では創業からずっと、チーズとのりで焼き、「かえし」と柚子胡椒で食べるのが定番だが・・・

明日は「書の会」

酒好き、食べることも大好きな面々が集まる。明日はそのあたりの新作を披露するとしよう。


みょうがが美味い

2014-07-13 08:19:34 | Weblog

向島に「めうがや」という足袋屋さんがある。お茶とかっぽれの

時に使うので、3年前にオーダーメイドして4足買った。

「こはぜ」に自分の名前も彫ってあって、まるで芸者にでも

なったごとくな粋な気持ちでできあがったものが届いた時に喜んだことを、

昨日のことのように覚えている。

台風の被害は思ったよりも少なかったし、梅雨の季節は被害がでない程度

にほどほど降ってくれたほうがいい。この雨で庭のみょうがが、土から顔

を出し、「冷やっこに使って」という声なき声が聞こえてくる。

大葉も元気なので、これから家飲みの時は、畑みたいな庭に走って薬味を

調達にいくことになる。ご馳走であり、地産地消であり、医食同源であり実土不二でもあり、

一石五鳥であり豆腐も五丁くらい食べられそうだ。梅雨の季節の「豆腐で一杯」は、いい。

今日は日曜日なので一六時で閉店。その後は「日曜蕎麦打ち大学」

明日は「卵かけごはん」

火曜日が「書をしよう会」

木曜日が「鮨を喰うじぇの会」

梅雨があがったら夏。

21日(火・祭日) 大石 学 ソロ LIVE (ジャズ) !!<(_ _)>満席!!

演奏:大石 学(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

 

26日(土) もにじん花火大会 らいぶ

演奏:じんじん(ギター)・マツモニカ(ハーモニカ)
ドレスコード:ゆかた・甚平

17時開場 17時半開演 ¥3,000(蕎麦・珈琲 付き)

 

30日(水) Cocolo‘ne らいぶ

演奏:水谷美月(ヴォーカルヴァイオリン)・塙 一郎(ギター・ヴァオーカル)・鈴木豪志(ヴォーカル・パーカッション・フルート)

19時開場 19時半開演 ¥3,000(蕎麦・珈琲 付き)


東京下町時間

2014-07-12 08:44:00 | Weblog

そんな本が届いた。「東京下町時間」(パイ・インターナショナル・1600円・猫沢エミ著)

さすがに、パリと東京下町を二股往復生活をしているパワフルなアーティストの目を通じて

見てる視線がおもしろい。変わらぬ老舗の喫茶店から、清澄白川界隈のニューウェーブ

から押上のけったいな茶房まで、「粋」な感性で表現されていておもしろい。

昨日は「ダメ中」だった。いろいろな分野で活躍する多士済々の元気な女子に交じって

、期待の新人くんが初参加。「ときどき卵かけごはんくん」。

ずっと男ばかりだった「かっぽれ」に女子が参加することにより、並でない多雨並みな風が吹いたけど、

女子ばっかりだったダメ中に男子が参加すると、また新しいウェーブがおきる。

いつか「ボボブラジル対力道山」の映像を見ながら、老若男女が幅広く交流しながら、

ほぼブラジルを飲む会なんかを企画してみたいと最近思う。

十間橋商店街のパチンコ屋が閉店した。この界隈はもともと「映画の街」だった。

月光仮面も近くの神社で作られたものらしい。スカイツリーまわりや、新しい箱モノもいいけど、

温故知新の「残していくもの」がこれからは大事。行政はアホばっかりかもしれんけど、ひとりくらい

「この街に映画館を残そう」みたいなことやってくれへんかな。全員に反対されても、号泣しても

映画のシーンみたいにかっこえいし、実現してもらいたい。

「精神的文化力」が大事な時代だと思う。

 


♪雨がかっぽれ かっぽれ 

2014-07-11 08:45:48 | Weblog

いよいよ女子の「かっぽれ」が始まった。

ながいこと、男3人で「絶滅危惧種」よろしく続けてきたが、ここに

きて女子の新人が5人になり、数では一瞬で凌駕された。

ぼくは、典座(てんぞ)よろしく、一階で蕎麦会の準備をしたり、好きな本を

読みながら酒を飲む。男子組と違うのは、キャッキャという笑い声。料理ができる前

に、材料をつまみ食いしているような感じ。男は左脳で「なにをどうやってつくろうか?」

などとまず考える。どうも右脳と左脳の回路あたりが、根本的に違うみたいだ。

そのうちこのうらぶれた十間橋通りが、「かっぽれ橋通り」になる日も近いかもなんばん。

きのう、りかさんから手紙がきた。二階でやっていた「竹教室」に通っていて、竹にはまり、

大分に移り住んで竹職人の厳しい修行をし、そろそろ巣立ちの時を迎えたみたいだ。

7月9日(水)から15日(火)まで、丸善日本橋3Fのギャラリー特設会場にて、

「別府の竹工芸 竹かご展」があるので、上京するらしい。今後が楽しみだ。

大きく時代がかわろうとしている。もしかしたら、古いも新しいもなく、「ほんとうの人間らし生き方」

をする人たちが増えてくるように思うし、実際に「自分らしさ」をみつけに、田舎暮らしをはじめたり、

土や自然とふれあいながら新しいこころの楽園を耕し始めたりする人が多くなってきた。

今日は「ダメから始める中国語」

まいこ先生が月に一度、名古屋からきて、愉快に中国語を教えてくれる日。

今年は彼女の実家からおくられてきた筍を堪能した。その筍の処理や、その後に

先生の母親から届いた「いちごジャム」の慈悲深い味わいに、「あたたかい家庭の味」を感じた。

昔はどの家にも、その家の「味」があり、それが「食育」という言葉を使うこともなく、みなを育ててきたんやろね。

「ダメ中」のメンバーも、少し奇人かかった女子があまたくる。筍をゆでただけでも、集まる面々の人間味が加わり、

勝手に「若竹煮」や「土佐煮」や「おでん」にまで発展しそうなそんな会だ。だからこの会では「変わり蕎麦」

ではなく不通の「そば」で締めるようにしている。


浴衣美人がいいね

2014-07-08 08:40:45 | Weblog

昨日は「長屋で女史会」だった。

いつも、落語のように「まくら」から始まる。ちょうど「七夕」だったので由来を・・

中国の星祭りをまねたもの。日本では「万葉集」にもでてくいる。「七夕雨」

といって、雨が降るのもよしとするらしい。今回は記録的な強い台風がきているけど、

雨も適量がいい。その日に髪を洗うことが行事になっているところがある。夏の夜に

髪を洗って浴衣に着替える。さっぱりした湯あがりの浴衣美人。

昨日は絶世の美人?の小野小町の話が中心だった。花の色はうつりにけりな・・の小町。

謡曲になったり、伝説が各地に残る。

落語にもなった。河原にシャリコウベが転がっていたので、坊さんを呼んで

供養をしたら、夜に美人が訪ねてきて「私は小町です。成仏させていただきありがとうございます。

今日はお礼に一晩。。。」ということになった。その話を聞いた男がスケベ心をだして、他日見つけた

シャリコウベを坊さんに頼んで供養をしたら夜に背の高い男がやってきて「私は弁慶です。

成仏させていただきかたじけない。今夜はお礼に・・」とかいう話。

小町も弁慶もソクラテスもプラトンもみんな悩んで、死んで骨になる。

お中元も中国からきた風習。「三元」といって、道教の信仰からきた風習らしい。人にものを

自然に贈る、というのはほんとうに難しいものがある。「こころのおきどころ」が伝わるほうがよろし。

今日は「お仕覆」。夜は「タイムドメイン」

明日は「おんなかっぽれ」

幇間・・・・・・・「ほうかん」という。人と人を取り持つ、という意味らしい。

座敷を盛り上げてきた伝統文化だ。吉原だけでも全盛期には40人くらいいたらしい。

もちろん向島や浅草にはあまたの幇間が生きていた。古きよき時代の話。今の時代

が古くなったら、よき時代として語られるのだろうか?あかんやろね。


回春・・・ってどんな春?

2014-07-07 07:22:28 | Weblog

昨日は「蕎麦打ち教室」

先月、熱心に通ってくる男の子、といってもけっこうおっさんだが、

「開春」という前掛けをあげた。島根の温泉津温泉(ゆのつおんせん)にある小さな酒蔵の前掛け。

けっこう似合っている。

回春というと、春がめぐってくる、胴体着陸しかできなくなった老体に

また春がめぐってくるような「言霊」だ。たまちゃんの芸ではないけど、

♪ひーも をつけたら ほれ きんかくし~

にすると、ちょうどその位置に「開春」が鎮座し、おめでたい気分になる。きっとあそこも元気になる。

彼を初めて見た女子が「ふくちゃんだ」と叫んだ。金沢に金光屋という老舗の酒蔵がある。

「加賀鳶」とか「黒帯」という酒をつくっている。そこに福正宗というお酒があり、その

イメージキャラクターが「フクちゃん」。ほのぼのした時代のほんとうにほのぼのとした雰囲気がある。

確かに、彼はフクちゃんだ。「福」というのも、もともとは、「田んぼの真ん中で、珍宝がたっている」象形文字。

ぼくがIT企業の業界団体の理事長をやていたころ、赤坂に事務所を置いていた

時がある。そこの近所に「花楽」(かぐら)という福光屋さんの直営店がありよく通った。そこで陶芸家

や塗師や金沢の華人さん茶人さんたちとあまたの出会いをいただいた。いいお店だ。

ミシラヌ賞をもらってからいっていないが・・

最後に蕎麦を打ったのが、神楽が似合う不思議な女性。3回目とは思えないくらい華やかな蕎麦が打てた。

今月24日の天橋立の奉納舞いを彼女が飾る。いろいろ不思議な人たちが蕎麦打ちにやってくる。

これから「卵かけごはん」

夜が「長屋で女史会」  ほんとうの女子大の先生がやってこられ、ゼミ形式で日本の歴史、女子の歴史、性の歴史を学ぶ会。

火曜日が「お仕覆」「タイムドメイン」

水曜日が「おんなかっぽれ」

金曜日が「ダメ中」  今週もいろいろなイベントが目白押上。


今日は七夕前夜祭のそば会

2014-07-06 08:48:41 | Weblog

昨日は「金継ぎ」だった。

銘々がもってこられた大事に使っていたけど割れた器が、金継ぎで

蘇った。土にも命がある。そこに土からとれた命をのせて、いただく。

自然に感謝しながら土を喰らう。ときどき畑に走る。それこそご馳走だ。

精進料理、なかでもその源流にある普茶料理をやってみると、根粒の一粒

の「土」に感謝したくなる。粒々皆辛苦の旅だ。

今日は、日曜日なので16時に終わって、それから「鬼の特訓蕎麦打ち道場」。

その後は、「普茶料理に挑戦」 今日は「白魚」に挑戦。もどき料理のひとつ。

明日七夕にそばを振る舞いたいという、舞の名人が突然参加されることになり、

華やかな前夜祭になりそうだ。彼女は今月天の橋立で奉納舞いをやられる。

明日の朝は「卵かけごはん」夜が「長屋で女史会」

火曜日が「お仕覆」「タイムドメイン」

水曜日が「おんなかっぽれ」

金曜日が「ダメ中」  今週もいろいろなイベントが目白押上。


今日は金継教室 いろいろ引き継がれる

2014-07-05 08:16:20 | Weblog

昨日は「ねんどの会」だった。

元気な女子たちが、「つちこねーる」になって、思い思いのものをつくる。

途中で、タマちゃんがやってきて見学。「やなか」でお座敷を終えた後に

そのままきて珈琲を飲んでいった。相変わらず、江戸弁でお元気だ。

「やねせんは、じじばばも多いけど、イキスジ?がいい」

三味線の弟子になった女子の「スジがいい」という話の後に、「やねせんは、イキスジがいい」

「粋のスジがいい」か、いきいきとしている、繁栄しているみたいな意味だろうか・・?

いつものように「マイウー」といって珈琲を飲みほして、踵をかえして帰っていった。粋な女性である。

昨日は「天ぷら」をやった。江戸時代に隠元さんが黄檗山を開いて、禅とお茶と、普茶料理を

伝えた。普茶料理はその後、いろいろな形になって普及した。野菜のてんぷらも、その後に

「精進揚げ」という形になった。隠元豆、かぼちゃ、蓮根、人参を扇形にしたものや、梅干しと紅ショウガなんていうのも

ある。「もどき料理」というのもあって、「うなぎ」は、山芋と豆腐とのりでつくる。

先週閉店した前のパチンコ屋さんにもらった染付の大皿に和紙をのせて、天ぷらを供した。

とても絵がいいし、呉須(ごす)の色合いがいい。みんなちょこっとかけているので、今日の

「金継ぎ教室」で、金継ぎすることにした。器は使えば使うほど味がでる。「美人になる」とか

「古色(こしょく)がつく」なんてことをいう。そして欠けたりしても、そこに金継ぎすることに

より、「より美人になる」方法を古人はあみだしてきた。ヒャッキンや定量生産品では、そんな味わい

はできない。器はやはり、一生使っても飽きないようなものを使いたい。一回の「使用料」として考えたら、

安いもんや。ヒャッキンで100回して飽きたら、一円(一回)。1万円の器でも毎日一生つかったらいくら?

金継ぎして、次の人やその次の人が引き継いで、ますます美人になって・・・・高いとか安いとか計算するまでもない。

今日は、甥っ子が結婚式を博多でやる。久保さんの器をひととおり贈ってお祝いにした。美人のかみさんと仲良く

器や花やお茶を楽しみながら、生き暮らしていってもらいたいものだ。ともに白髪がはえるまで・・・

奇しくも、ぼくの大学の後輩であるので、東京で「立命館大学の寮歌」を歌って、祝いたいと思う。

ぼくらの時代は友人が結婚する時など、必ず肩組んで歌ったものだ。

1.夕月淡く梨花(りか)白く 春宵(しゅんしょう)花の香(か)をこめて
都塵治(とじんおさ)まる一時(ひととき)や 眉(まゆ)若き子等相集(らあいつど)い
希望の光を一(いつ)にして
厚き四年(よとせ)を契(ちぎ)りたり 厚き四年(よとせ)を契(ちぎ)りたり

2.柴扉(さいひ)を排せば暁に 君は川流(せんりゅう)我は薪(まき)
他郷憂(たきょうう)しと云うなかれ 椎(しい)の葉蔭(かげ)に相倚りて
手をとり友と語らえば
春は四年に尽きぬべし 春は四年に尽きぬべし

3.秋陽落ちて野は寒く たどる帰り路(じ)暗くとも
我待つ寮の灯(ひ)は赤く 朔風(さくふう)天にどよむとも
来(く)る日思えばあかあかと
希望は燃ゆる胸の灯(ひ)や 希望は燃ゆる胸の灯(ひ)や

4.学びの道は遠けれど 暮るるに早き春の日や
春風秋雨巡(めぐ)り来て 今此の丘を去らんとす
ああ我が友よ我が丘よ
いつかえりみん想い出ぞ いつかえりみん想い出ぞ