ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水は全くの別物

2020-04-20 00:39:46 | 観察
アルコール系の消毒液が店頭から姿を消して久しい。

スーパーの店頭などには来店客用のアルコールスプレーが置かれていたりするが、瓶を持って行って大量に移し替えたり、
アルコールスプレーそのものを盗む不届きものまで現れたという。

最近ではスプレーボトルを固定して持ち去られないようにしたり、「プッシュは1回にしてください」と書いてあるところも。

そんな中、無いなら作ってしまえというのだろうか、比較的安全な「次亜塩素酸水」と間違って「次亜塩素酸ナトリウム」を使い、
様々のトラブルが起きているという。

空間除菌にも使われる「次亜塩素酸水」は「次亜塩素酸」の水溶液で、酸性。
一方、消毒のほか、漂白にも使われる「次亜塩素酸ナトリウム」の水溶液は、アルカリ性。

まずは、身近な「次亜塩素酸化ナトリウム」について。

「次亜塩素酸ナトリウム」は「ハイター」や「ブリーチ」の商品名で知られる。

「次亜塩素酸ナトリウム」の化学式は、
筆記体の方がなじみがあるなら、

市販品は6%程度の「次亜塩素酸ナトリウム」水溶液になっているが、それでもかなりのツーンと来る臭いがする。

洗い物で手につくとなかなか臭いが取れなかったりする。
長く使っていたり、密閉空間で使うと目がしょぼしょぼしたり、頭が痛くなったりして危ない。
直接触ると手がぬるぬるするが、液体に粘性があるわけではなく、手の皮膚が溶けている。

たいていのものには「混ぜるな危険」と書いてあると思うが、他の薬剤と混ぜると塩素を発生して死亡事故を起こしたこともある。、
混ぜると非常に危険なのだが、混ぜなくても十分危険。

除菌消毒に使う場合は希釈して布を浸し、固く絞って使う。
新品のハイターは6%ですが、消毒に使う希釈液は、0.02%程度なので、300倍に薄める感じ。

テーブルやドアノブ、スイッチなどをぬぐいますが、ゴム手袋などを使用してくれぐれも素手では触らないこと。

また、直接吸い込んだり触ることは危険なので、乳幼児やペットなどが触ったり舐めたりするようなものには使えない。

手指の消毒には使えません。

空中にスプレーすることもできません。

さて、一方の「次亜塩素酸水」
「次亜塩素酸」の水溶液になる。

「次亜塩素酸」の化学式は、
筆記体が良ければ、

空間除菌にも使えるし、手指の消毒にも使える。
食品の消毒にも使われるようだが、食品に残留してはいけないらしく、除菌後は食品を洗浄する必要があるようだ。
と言うことは舐めたりはもちろん、大量に吸い込むことも良くないのかもしれない。

使ったことがないのでよく知らないが、多少の塩素臭はするようだ。

手指の消毒に使えると書いたが、有機物がついていると消毒効果が失われるらしいので、手をいったん洗ってから使うとのこと。

実をいうと、私も「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム」を混同していた。
しかし、「次亜塩素酸ナトリウム」を「次亜塩素酸水」と間違えていたのではなく、逆に「次亜塩素酸水」を「次亜塩素酸ナトリウム」と思っていた。

だから、「次亜塩素酸水」を使った加湿器や除菌スプレーを大変危険なものだと勘違いしていたので、危険はなかった。

今世間で起こっているトラブルは「次亜塩素酸ナトリウム」を「次亜塩素酸水」と間違えて使ったことで起こっているようだ。

似たような名前だし、「次亜塩素酸ナトリウム」も消毒、除菌に使えるし、勘違いするもの無理はないと思うが、
使い方を誤れば大変危険なものだけに、くれぐれも間違えないようによく注意しておかなくてはならない。

そもそもアルコール消毒液の生産はそれほど潤沢ではないらしい。
そこへこの騒ぎで需要が一気に激増し、品薄在庫切れが続いているとのこと。
アルコール消毒液自体は増産しているが、激増している需要に追い付いていないのと、容器が足りなくなりそうらしい。
ここで一気に増産すると、のど元過ぎれば何とやらで、大量に在庫が残る可能性が高いので、増産はしても需要に追いつくかどうかは微妙らしい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 甲虫の幼虫、多分アオドウガ... | トップ | 今朝の東京スカイツリー(202... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

観察」カテゴリの最新記事