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エコポイント、ポイントの裏に巣くう利権構造はないのか

2009-07-02 00:03:07 | 政治経済
エコポイントの交換が始まったようだ。

見切り発車とか、経済効果に疑問とかいう批判はいつの間にか立ち消えた。

それもこれもエコポイント対象家電の売れ行きが好調で、
特に大型の薄型TVなどが良く売れているらしいから、
それなりの効果があったと言わざるを得ない。

当初、効果が薄いと言っていた経済コメンティター達は
最近あまりTVでお見かけしないが、どうされているんでしょう。

ところで、私は経済効果には疑問を持っていたわけではないが、
その仕組みには大いに疑問を持っていたし、
今回の交換についても大いに疑問を持っている。

それはズバリ、仕組みを複雑にすればするほど仕事が増える、ということ。

もともと消費者にはエコポイント相当のキャッシュバックにして、
お店がキャッシュバック分を国から返してもらう仕組みにすれば、
個々の国民の負担はほとんどない。

お店には国に対する申請手続きなどの負担がかかるわけだが、
販売時にその場で現金値引きなわけだから、
いったん財布から出して後で返してもらうより、
お店だって売りやすいだろうに。

まあ、それはそれとしても問題はそのあと。

エコポイント交換の対象を申請をさせて審査して認定し、
それをわざわざ冊子にして発行する。

これだけでも大変な労力だろうが、交換申請を受け付け、交換商品を届ける。
交換商品は取りに行くのかも知らないけど、
いずれにしても交換手続きにも膨大な経費がかかるでしょうね。

さらに聞くところによれば、手続きが分からない人や疑問質問に答えるため、
コールセンターまで作るという。

定額給付金の時は、自治会に負担がかかるとか、2兆円(だっけ?)配るのに、
全国で何千億円かかるとか、随分と言われましたね。

ところがエコポイントの場合は本来エコポイントとして使われる税金以外に、
申請やら審査やら、コールセンターやら様式用紙の印刷やらなんだかんだで
多額の税金が使われると思うんだけど、それがさっぱり報道されない。

わざわざ仕組みを複雑にして仕事を増やし、
まわりまわって民間に税金が流れる、だけならまでいいですよ。

その民間とは実は何とか協会だったり、何とか振興会だったり、
調べてみれば、監督官庁の息のかかった独立行政法人やら、財団やら社団やら、
仕組みの受け皿がないから新たに団体やらを作らなくちゃなんない
なんてことになっていたら、まだぞろ新しいムダ遣いが増えるだけ。

いや、そんなことはない。

どういうやり方にしても仕組みを実行するのには経費=税金がかかるのは
やむを得ないが、良く考えられた経費のかからない仕組みで、
最低これだけはやらざるを得ない範囲にとどまっている。

受ける業者も新規に作った天下り先ではないし、既存の天下り先でもない。
むしろ、入札によりぎりぎりの値段でやることになっている。
というのなら、そうだと言ってくれ。

いったい今回のエコポイント関連でどれくらいの企業が直接恩恵にあずかるのか、

それは、家電がたくさん売れた量販店という意味ではなく、
手続きや問い合わせや審査や認可に直接携わる企業の数とか費用とか、
それがどのくらいなのか。
それらは最低限の必要な経費なのか、無駄遣いではないのか。

官僚と企業との癒着による恣意的な企業選定などはよもやないとは思いますが、
ぜひ検証してもらいたいものです。

手続きが面倒とか大変とかわかりにくいとかではなく、
この点に突っ込むマスコミを寡聞にして見ないのは、単に私が知らないだけか。
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