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「バベル」に日本語字幕を!

2007-02-22 22:00:31 | 映画関連
話題の映画「バベル」に言葉の壁 ろう者が落胆・困惑(朝日新聞) - goo ニュース

最初タイトルを見た時は、別の意味かと誤解していたが、
ろう者のために日本語字幕をつけてくれ!ということだった。

考えてみれば(邦画も含め)全ての映画でそうなっていてもよさそうなものだが、
特に「バベル」はそのニーズが高いと思われる。

しかし、今の映画では、字幕は昔のような手書きでないにしても
フィルムに焼き込んでいるはずだから、手間暇がかかることは確か。

セリフだけでなく、必要な効果音も字幕として入れるとすると、
権利関係もあってかなり大変な作業になるのではないか。
(だから、やんなくていいということではありません)

制作側もどういう効果音を字幕で入れるべきかまで
考える必要があるかもしれない。

ところで、いま映画館では、
映写機にフィルムを通す従来通りのやり方ではなく、
DLPによる映写方式が少しずつ使われている。

映画館によっては「デジタルシネマ方式」と呼んでいるところもあるようだ。
フィルムを使わず電子データをDLPで表示するもの。

もちろん家庭用プロジェクターのDLPとは大きさも画質もケタが違う。
今、電子データのメディアに何を使っているかは知らない。

出始めのころは磁気テープだったと記憶するが、
別にランダムに再生する必要がないので、磁気テープでもいいし、
容量と転送速度が間に合えばDVDのようなものでもいいし、
極端にいえば、オンラインでもいい。

「オンライン」はちょっとすごいことで、
業界に革命を起こす可能性だってある。
まずメディアの物理的なデリバリーが不要。
複製する(=上映館ごとのコピーを作る)時間も費用も要らない。

上映館の数とサーバー能力に応じたある程度のコピーは必要だろうが、
1館に一つまでは必要あるまい。

館側のことでいえば、フィルムの巻き戻しも要らないし、保管も不要。
返却もしなくていいし、フィルムが「切れる」心配もない。
回線が心配なら、ダウンロードしておくという手もある。

そして、今回のように「日本語にも字幕を」という要望にこたえようとしたとき、
複製とデリバリーを考慮しなくてよいことはものすごい武器になる。
手直ししてサーバーにアップしておけばよい。
日本語字幕あり版となし版を作って、上映の都度選択させるなんてこともできる。

映画館へのオンライン配信は私の勝手な思いつきではなく、
もう数年以上前にその話をテレビでやっていた。

ただ、当時は回線も遅かったし、DLPもそれほどよくはなかったので、
夢物語としてしか聞こえなかった。

しかし、話が世に出てしまったから、いまさら特許は取れないし、
既に特許を取っていたとしても、もう10年もすれば特許は切れる。
早く実用化してね。

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