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日本の海上給油行動に直接謝意を表したわけではない

2007-09-21 13:33:47 | 政治経済
謝意決議「国際的評価得られた」…高須国連大使(読売新聞) - goo ニュース

政府は盛んに日本の海自の給油活動が国際的に評価されたと
喧伝しているが、直接的に「日本」と表現されてないというし、
国際的に日本の給油活動を評価したものととらえられているのか?

私の拙い英語のせいで、本当にこれがその部分なのかは釈然としないが、
ちらちらっと検索したところ、次のような文章を見つけることができた。

“Expressing its appreciation for the leadership
provided by the North Atlantic Treaty Organization (NATO),
and for the contributions of many nations to ISAF and to the OEF coalition,
including its maritime interdiction component,

(出典:国連のプレスリリース

「北大西洋条約機構(NATO)によって示されているリーダーシップと、
 ISAF、及びOEF連合への、海上阻止行動を含む多くの国の貢献に対して
 感謝を表明する」

ぐらいの意味だと思うんですが、どうなんでしょう。

the contributions of many nations=多くの国の貢献、
この多くの国の中に日本もある、という解釈、
さらには、
including its maritime interdiction component=海上阻止行動、
この中に海自の給油活動が含まれる、という解釈、

それはそれで成り立つかもしれないけど、
前文の中でいくつもの項目の一つ。
「include」以下は取ってつけたような感じだしね。
日本の貢献を評価する文言を入れてくれ、と散々頼んでこの程度。

日本の行動をことさら取り上げて評価しているというのは、
ちょっと無理があるかも。

中国もこういう決議文の決定方法には疑問、と言ったらしいし、
棄権したロシアは(どこかの国の)国内事情に配慮した決議だ、
と言っていると報道されているが、

延長決議のニュースによれば、
ロシアの代表は、つぎのように述べている。

「決議案の草案協議の間、これまでの安全保障理事会の決議にはなかった
 連合軍の海上阻止行動についての新しい文言が提案された経緯は
 まったく明確性を欠くことに注意しなければならない。」

「海上行動はアフガニスタンでのテロとの戦いについてのみ必要であり、
 他の目的に使用されるべきではない。」

特に後の文は、
インド洋での給油活動が、アフガン紛争以外に利用されているのではないか、
との疑念をさらに深くさせる。


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