昨年の興収ベスト10についてはすでに書いたが、最新(2014/1/28発表)の
日本映画製作者連盟(映連)データから、2013年の国内映画の概況を見てみよう。
全体の映画入場者数は1億5580万人と、一昨年をわずかに上回った。
興収は全体で1942億円とこちらは一昨年を10億円ほど下回った。
邦画は591本と、一昨年より37本増えたが、興収は1176億円で
メガヒットがなかった一昨年を1割近く下回った。
1本あたりはほぼ2億円。
洋画は526本と100本近い(97本)増え方で、
興収も765億円と100億円近く(95億)増えたが、
1本あたりは1億5千万に届かず、本数ほどは伸びなかった。
一人あたりの平均入場料は1246円と12円下がった。
10億円以上の作品は、昨年は邦画35本、洋画21本の合わせて56本で、
一昨年(の39本+20本=59本)とほぼ同等。
「風立ちぬ」が120.2億円で唯一の100億円越え。
洋画のトップは「モンスターズ・ユニバーシティ」の89.6億円。
「ドラえもん」「コナン」「ポケモン」は相変わらず30億円以上と鉄板。
このほか「ドラゴンボールZ」「まどか☆マギカ」「HUNTER×HUNTER 」
「プリキュア」など、邦画のヒット作にアニメが多いのはちょっと気になる。
邦画は圧倒的に東宝配給映画が多い。
35本中21本、アスミック・エースとの共同配給を入れると22本となる。
2番手の東宝が共配を含めて6本、ワーナー3本、松竹2本と続く。
洋画は東宝東和が6本、ディズニーが5本、ワーナーとFOXが各3本、
パラマウント2本、ソニー、松竹が各1本となっている。
*
さて、少し違う見方をすると、
この興収10億円以上の56本の興収をすべて足すと1379億円で、
前興収の71%となる。
残りの563億円余を1061本で稼いだことになるが、単純平均は5300万円/本。
製作費がいくらかわからないが、かなりの本数が赤字かせいぜいとんとんかもしれない。
また、平均入場料が下がったのは、アニメが多かったことも影響しているかもしれない。
邦画は2割も本数が増えたのに、興収は92%に留まっている原因としても。
ヒット作にアニメが多いことが考えられる。
そのアニメも「風立ちぬ」のようなオリジナルではなく、
前述のようなTVアニメの劇場版が多い。
その他にも、「真夏の方程式」「謎解きディナー」「SPEC」「相棒」「ベム」など
TVドラマのヒット作を映画に焼き直すこと自体が悪いとは思わないが、
オリジナルのストーリーが少ないのは残念でもある。
作り手の問題か、観客の問題か。
洋画では続編/スピンアウトが比較的多い。
「モンスターズ」「007」「アイアンマン」「怪盗グルー」「ダイハード」
「ワイルドスピード」「スタートレック」などがそうだが、
シリーズもののほか、単発作品が意外とヒットして続編となったものも散見される。
さて、最新のデータが2011年と古いが、総務省統計局の調査によれば、
10歳以上で1年に一度でも映画を鑑賞したのは全体の35%に過ぎない。
その35%の方々の平均行動日数は7.4日であるが、
2/3に当る22.2%が4日以下で5日~9日が7.4%。
これが月に1日となると3.5%と半減、さらに月2回以上は合わせて1.4%。
ただ、そのうちの0.3%は年間100日以上でこれが平均を引き上げていると思える。
1億5580万人を総人口1億2700万人で割ると1.23回/年になり、
35%しか映画を見ないわけだから、見る人の平均は3.5回/年となる。
総務省の統計は10歳以上で、9歳以下は鑑賞数が少ないと見て仮に0としても
3.5回に与える影響はせいぜい1割。
総務省の平均行動日数7.4日とはかなり差がある。
しかも年間100日~199日の18万人、200日以上の10万人は、
はしご(日に2本以上見る)比率も高いだろうから、
7.4日を本数で考えるともっと多くなるはずで、実数とかなり差がある。
一体どういう理由によるのだろう。
なお、総務省統計の映画鑑賞にはTV、DVD、ビデオなどは含まれていない。
日本映画製作者連盟(映連)データから、2013年の国内映画の概況を見てみよう。
全体の映画入場者数は1億5580万人と、一昨年をわずかに上回った。
興収は全体で1942億円とこちらは一昨年を10億円ほど下回った。
邦画は591本と、一昨年より37本増えたが、興収は1176億円で
メガヒットがなかった一昨年を1割近く下回った。
1本あたりはほぼ2億円。
洋画は526本と100本近い(97本)増え方で、
興収も765億円と100億円近く(95億)増えたが、
1本あたりは1億5千万に届かず、本数ほどは伸びなかった。
一人あたりの平均入場料は1246円と12円下がった。
10億円以上の作品は、昨年は邦画35本、洋画21本の合わせて56本で、
一昨年(の39本+20本=59本)とほぼ同等。
「風立ちぬ」が120.2億円で唯一の100億円越え。
洋画のトップは「モンスターズ・ユニバーシティ」の89.6億円。
「ドラえもん」「コナン」「ポケモン」は相変わらず30億円以上と鉄板。
このほか「ドラゴンボールZ」「まどか☆マギカ」「HUNTER×HUNTER 」
「プリキュア」など、邦画のヒット作にアニメが多いのはちょっと気になる。
邦画は圧倒的に東宝配給映画が多い。
35本中21本、アスミック・エースとの共同配給を入れると22本となる。
2番手の東宝が共配を含めて6本、ワーナー3本、松竹2本と続く。
洋画は東宝東和が6本、ディズニーが5本、ワーナーとFOXが各3本、
パラマウント2本、ソニー、松竹が各1本となっている。
*
さて、少し違う見方をすると、
この興収10億円以上の56本の興収をすべて足すと1379億円で、
前興収の71%となる。
残りの563億円余を1061本で稼いだことになるが、単純平均は5300万円/本。
製作費がいくらかわからないが、かなりの本数が赤字かせいぜいとんとんかもしれない。
また、平均入場料が下がったのは、アニメが多かったことも影響しているかもしれない。
邦画は2割も本数が増えたのに、興収は92%に留まっている原因としても。
ヒット作にアニメが多いことが考えられる。
そのアニメも「風立ちぬ」のようなオリジナルではなく、
前述のようなTVアニメの劇場版が多い。
その他にも、「真夏の方程式」「謎解きディナー」「SPEC」「相棒」「ベム」など
TVドラマのヒット作を映画に焼き直すこと自体が悪いとは思わないが、
オリジナルのストーリーが少ないのは残念でもある。
作り手の問題か、観客の問題か。
洋画では続編/スピンアウトが比較的多い。
「モンスターズ」「007」「アイアンマン」「怪盗グルー」「ダイハード」
「ワイルドスピード」「スタートレック」などがそうだが、
シリーズもののほか、単発作品が意外とヒットして続編となったものも散見される。
さて、最新のデータが2011年と古いが、総務省統計局の調査によれば、
10歳以上で1年に一度でも映画を鑑賞したのは全体の35%に過ぎない。
その35%の方々の平均行動日数は7.4日であるが、
2/3に当る22.2%が4日以下で5日~9日が7.4%。
これが月に1日となると3.5%と半減、さらに月2回以上は合わせて1.4%。
ただ、そのうちの0.3%は年間100日以上でこれが平均を引き上げていると思える。
1億5580万人を総人口1億2700万人で割ると1.23回/年になり、
35%しか映画を見ないわけだから、見る人の平均は3.5回/年となる。
総務省の統計は10歳以上で、9歳以下は鑑賞数が少ないと見て仮に0としても
3.5回に与える影響はせいぜい1割。
総務省の平均行動日数7.4日とはかなり差がある。
しかも年間100日~199日の18万人、200日以上の10万人は、
はしご(日に2本以上見る)比率も高いだろうから、
7.4日を本数で考えるともっと多くなるはずで、実数とかなり差がある。
一体どういう理由によるのだろう。
なお、総務省統計の映画鑑賞にはTV、DVD、ビデオなどは含まれていない。
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