10月17日、父の姉である伯母が亡くなりました。
かなりの高齢でしたが、足が少し悪いくらいで元気でした。
医者といえば歯医者しか掛かったことがなく、かかりつけの医者もありません。
薬もほとんど飲んだことが無かったと思います。
14日に美容院に行き、16日には夕食を作り、お風呂にも入り、
17日、日付が変わった夜中に、起きて腰掛けた状態で亡くなりました。
同居している従姉妹は、座ったまま寝てしまったのかと思ったそうです。
たぶん、亡くなるまでに1分とかからなかったのではないか、と言っていました。
伯母は不思議な雰囲気を持つ人でした。
お正月は毎年滞在するホテル・ニューオータニで。 夏は別荘近くのホテルで、
クレーンゲームに没頭してました。
うちの子供たちからも、『クレーンゲームのおばちゃん』 と呼ばれて、たくさんの戦利品(ぬいぐるみ)をもらいました。
また、何年も前に(後述する事情により、正確な年数は書けません)、伯母は祖父のことで某作家さんに取材を受け、それが雑誌に載ったのですが、
伯母のことを “80代半ば” と記載されていたために、すごく怒ってました。
「あたし、まだ83なのに」 と。
本人は真面目な顔でいろいろな話をするのですが、それがすごく面白い。
いくつになっても、楽しい少女のような伯母でした。
従兄弟によると、伯母が日頃から言っていた遺言が2つあったそうです。
① 悲しまないこと。
② いくつだったか、人に言わないこと。
その遺言により、享年は秘密です。
章魚庵さんのブログ 10月18日記事 『鶺鴒』 に、北原白秋の詩を見たとき、
伯母の逝き方は、まさにセキレイが ふと、飛び立つようだったと思いました。