峰猫屋敷

覚え書と自己満足の場所

猫の話 2 ~ポケかあさんとギザ耳とうさん~

2006年04月30日 12時04分28秒 | 動物や昆虫など生き物の話
この写真が私が10歳のときに拾った猫、ポケです。
♀猫なので、子供を次々と産みました。

最初の子は次兄の布団で夜中に、次兄に手を握ってもらって産んだらしいです。
初めての子育ては猫にとっても大変だったらしく、おっぱいを飲ませるのも下手でした。
おままごとの哺乳瓶やスポイトを使ったのは、もしかしたらポケの子の記憶だったかもしれません。

なんとか母親のおっぱいを飲むようにと、ポケを横に寝かせ、赤ん坊を乳のところに持っていきました。
しかし最初の子どもたちは弱かったみたいです。
間もなく死んでしまいました。

ポケは動かなくなった子供を母の前に連れてきては横になり、
「ねえ、おっぱい飲まないの。飲むようにしてよ」
と訴えたそうです。
「ポケ、この子はもう死んでるよ。もうおっぱいを飲めないんだよ」
と、言い聞かすのが辛かったと、母は言いました。

しかし間もなくまた子供を宿したポケは、3匹の子供を産みました。
一匹は我家にそのままとどまり、「ボッチ」という名前を付けました。
一匹は私の中学校の友達、‘トカゲさん’の家に貰われていきました。
もう一匹はやはり中学の友達の‘ヨシコちゃん’ちに貰われていきました。
この、‘トカゲさん’は、その後の猫の不思議話に登場します。

その次もまた子供を産みますが、今度は2階の押入れで子育てをしました。
ポケは自分でそこを選び、子供たちを連れていきました。
その頃には父親が誰なのか、私たちにはわかっていました。
野良猫の「ギザ耳」。
白と黒模様の猫で、ケンカでもしたのか、耳が少しギザギザになっていました。

ある日のこと。
ポケがどこかに出かけていったので、子猫を見ようと押入れを覗いてみました。
すると、そこには子猫たちを抱いたギザ耳がいました。
びっくりしました。

きっと、
「ああもう子育てなんてウンザリ たまにはあなたも子供の面倒みなさいよーーっ
と、ポケに言われて、
「わかったよぅ。 しかし、いいのかな。しがねえ野良猫の俺が入り込んで…
とか言いながら、子守してたんでしょうねぇ。

花びらと葉っぱで作った絵葉書

2006年04月28日 16時54分12秒 | ○○展の話
今日は母親と、世田谷にある玉川高島屋で開かれている「ぐりとぐらの絵本の世界展」に行って来ました。

「ぐりとぐら」はあまり読まなかったけれど、かこさとし の だるまちゃんシリーズなど、懐かしいものも展示していました。
やっぱり絵本作家の描く絵は上手いな~と感心しつつ、図々しくも今日は自分のデザインした絵葉書を公開。

数ヶ月前に、埼玉県にある和紙の里、小川町の道の駅にある、紙すき体験コーナーで作ったものです。

今後もあと4枚、順次公開していきます。
別に見たくないでしょうけど、彩りってことで。



猿の話

2006年04月27日 11時22分29秒 | 動物や昆虫など生き物の話
猫の話を続けようと思いましたが、猿の話。

大学時代、私は手品奇術研究会にいました。
ただし、今では全く出来ません。興味もありません。

余談ですが、そのころデビュー前のMR.マリックさんが五反田にマリックという手品ショップを開いてらして、
そこで数回にわたってコインマジックの個人レッスンをして戴いたことがあります。
ただし、繰り返しますが今では全く出来ません。やりたいとも思いません。
(MR.マリックさんは、とても善良で親切な方でした)

さて、その手品奇術研究会では、夏は野尻湖、春は西伊豆に合宿に行っていました。
ある年の春合宿で、野猿の生息地である波勝崎に行きました。

間近に猿がいる場所で、一匹の子猿が風に吹かれていました。
細くてフワフワした毛が揺れています。
私はそっと手を伸ばし、思わず触ろうとしました。
すると、少し離れたところにいた大きな猿が足元に飛んできて、私の足の腿のあたりを両手でドン、と叩きました。
顔が怒っています。

恐くなったので、「ごめんなさい」と言って慌てて建物の中に退散しました。
建物の中にいたシニア世代の係員さんに、
「子猿に触ろうとしたら、あの猿に叱られました」と言ったら、
「ああ、あれはボスだよ。あんた、猿に触っちゃダミだよぉ。彼氏じゃないんだからよぉ」
と、言われました。

猿苑では決して猿に触ってはいけません。
引っ掻かれて大怪我することもあるそうです。

しかし、さすがは群れのボス。
私に邪気のないことを察し、怪我をさせることなく教え諭してくれたのでした。
男だねぇ。惚れ惚れ。

25年くらい前の話でした。


猫の話 1 ~my猫史のはじまり~

2006年04月26日 17時43分49秒 | 動物や昆虫など生き物の話
今は犬を飼っていますが、結婚する前、実家では猫を飼っていました。

物心ついたときに家に居たのは、「猫」という名前の白猫。
こいつは生意気なやつでした。
私の3歳の七五三のお祝いに、屋内用のすべり台を買ってもらったのですが、
よく、その てっぺんに座っていました。
私が滑ろうと思って、階段を上がりかけると、私の頭をペチペチ叩いてきました。

私は泣きました。泣いて母親に訴えました。
母が怒ると、猫は逃げました。
その頃末っ子だった私は、完全にナメられていました。

その後、短い間 子持ちの三毛猫もいましたが、一番縁が深かったのは、
私が小学校5年生のときに友達の家の庭先で拾った子猫でした。
まだ乳飲み子のその子を連れ帰り、スポイトや ままごとの哺乳瓶でミルクを飲ませました。
母親は反対していましたが、飼うことになり名前を家族投票。
それぞれ勝手な名前を付けようとしましたが、
示し合わせたわけでもないのに、「ポケ」が2票入ってました。
その後、ポケは子供を何匹も産みながら14年間一緒に過ごすことになります。


お抱え運転手な休日

2006年04月23日 21時42分10秒 | 最近の出来事
高2の長男が「ハード・オフ行きたい」と言い出した。
私が運転できる範囲は限られている。
慣れない大きな道路を使うところは行けない。

インターネットで検索して、近そうな店舗の電話番号を控え、ネット地図を見る。
ふむふむ。
なんとか行けそうだ。

車に乗ってカーナビに電話番号を打ち込む。
それから地図も広げてもう一度確認。
方向音痴の私は、それくらいやらなければ、どこへ行ってしまうかわからない。

余談だが、カーナビは素晴らしい。
どこへ行っちゃっても、とりあえず帰れる。
安いの買って、マニュアル見ながら一生懸命取り付けた甲斐があるというものだ。
ダッシュボードにネジ穴開けるときは恐かったけど。

さて、そこまでしても一度は道を間違えながらも、ようやく到着。
駐車場に停めてホッとしたところで周りを見回した長男が言った。

「あ、あそこのラーメン屋、美味いんだよな。ラーメンも食ってきていい?」

ふざけるなああ!
私はお抱え運転手か!
それまで車で待ってろっての?

優しい優しい おかあたまも、さすがにそれは許さなかった。
ギターの弦だけ買って、ハード・オフを出た。


ご近所あれこれ

2006年04月22日 16時56分43秒 | Weblog
うちの犬は太めです。
そのため、散歩に行くと会う人ごとにデブ呼ばわりされます。
たいていは、ただアハハと笑って過ぎますが、
初対面の犬連れに、こちらから「こんにちは」と挨拶したのに、
第一声いきなり「わー、太ってるー」と言われたときは、
後ろ向いて「ケンカ売っとんのか、コラ」と呟きました。

しかし今朝、ご近所の奥さんがうちの犬を撫でながら、
「あんた、本当に美味しそうね。よその国では喜んで食べてくれるところもあるよ」
と言ったときには、思わず相槌打ってしまいました。
m(o・ω・o)mゴメンヨ

60代と思われるその奥さん、とても親切で善良な方だけど、どこかユニーク。
最初に「この人、すごい」と思ったのは、台風が近づいていたときのこと。
ごく普通に天気の挨拶として台風の話題を話していたら、
「私、台風来ると、頭洗って外を歩きたくなるの…」
びっくりしたけど、うーーむ…。
わかる。わかりますぞぉ、その妙な高揚感!
普通は言わないけど。
でも、そのときから、密かに尊敬しております。

なお、他にも結構いるんですよ、一見普通だけど面白い体験してる人とか。
同年代のご近所の人と、何年も前にたまたま買い物がいっしょになりました。
そのときワープロでニフティのパソコン通信を知ったばかりだったので、どういうところを見てるか聞かれ、
「じつは、子供の頃からUFOに興味あって、そーいうところを…」と、怪しい趣味を告白。

ああ、これでヘンな人と思われる…と思ったら、その奥さんがびっくり発言。
「私、若い頃 夜中に海岸に座っていたらUFOが海面の上に止まって、人が出てきて何かしてたの。そのうちまた人が中に入って、こっちに向かって飛んできたから、すごく怖かった」

どっひゃあ。
嘘や冗談ではなさそう。すごいこと経験してるよ、この人。

それから10数年。近所でよく顔を合わせるけれど、その話はお互い一切してません。
だってヘンな人って思われるモン。

詩 2

2006年04月21日 16時31分14秒 | 自作品
【幸せな人】

幸せな人
うっかり死んでしまうときに 
「あれを人に見られたら恥ずかしい」と
とっさに思い巡らすことのない人

幸せな人
臨終に際して 
家族がニヤリと笑うとこを見ちゃったりしない人

幸せな人
苦しい息の下から つい冗談言ったら
本当に言いたいことを言う前に力尽きてしまった
ということのない人

幸せな人
「魂が抜ければ35gダイエットできる」と
喜んじゃう人

幸せな人
「というか、これからは体重35gの世界じゃん」と
さらに喜んじゃう人

幸せな人
死んだら、
愛する者たちがどこにいても 守ってあげられる
と思える人


幸せな人
まだ いろんな道を選択できる
わたし 

 

注・(魂の重さには諸説ありますが、35g説を採りました)

そんな教習されても…

2006年04月19日 14時34分07秒 | 街で見掛けた面白い物や話
車で買い物に行ったときのこと。
前に教習所のワゴン車が走っていました。

後ろに大きく書いてある広告は、
<ペーパードライバーの養成あり>


えっ? 
ペーパードライバーって、「免許はあるけど もう運転できないわ」って人のことだよね。
それを養成するの? わざわざ?


これ、昔の栄養ドリンクのコマーシャルの<疲労回復>と一緒ですね。
疲労した状態に戻してどうすんの、ってやつ。
最近は<元気回復>とか、<肉体疲労時の栄養補給>に変わってますけど。

ちなみに私は10数年間ペーパードライバーでしたが、
この教習所のペーパードライバーコースに通ったお蔭で、今ではちゃんと運転してます。

わかってて書いてんのかよ!! 
いぢわるな私。

2006年04月18日 17時03分41秒 | 自作品
(画像はポプラ社グラフィックデザイナー、Milkyさんに描いて戴いた装丁です)



【カニじゃよ、カニ】

ずいぶん前に見た夢に
中国あたりの ものすんごい 武道かなにかの達人が現れた

「老師、日頃のお心構えは どのような?」
みたいなことを聞いてみた

老師、両手をチョキにして
「カニじゃよ、カニ」
と、のたまった
なんのことだか わからなかった

夢から覚めて 自分なりの解釈をつけてみる

カニは横歩き
前を見ることなく 後ろを見ることなく 歩く
未来を見ることなく 過去を見ることなく 歩く

未来には不安 過去には後悔
どちらかに とらわれたとき
今を見る

目には 空の青 葉の緑
耳には 鳥のさえずり
肌には 心地良い風
今 調和の中にいる

心が騒ぎ 嵐になりそうなとき
私は老師の言葉をつぶやく

「カニじゃよ、カニ」

伝票取り名人戦

2006年04月17日 15時03分02秒 | 街で見掛けた面白い物や話
昨日は芝居の前に、もひとつエエもん 見してもらいました。

母・妹とともにある寿司屋に入りましたが、隣のテーブルには60代前半と思われる二人の女性が食事していました。
そのお二人、食事も済んで、「ではそろそろ行きましょうか」と立ち上がりかけたその時。
手前の女性が目にも止まらぬスピードで、テープルの上の伝票をひったくりました。
もうひとりも手を出したのですが、伝票は強引に持っていかれ、
「ここは私がっ!!」という押し殺した叫び声が空しく響きました。

ほんの少しの間、
「いいのよ私が」「いえ、だってこの間も」「でも」
という押し問答がありましたが、
最初の一撃で既に勝敗はついていました。

立ち上がりの一瞬の、あの絶妙のタイミング。
滅多に見られない名勝負でした。

妹は失礼にも、あからさまに目を丸くして見つめ、笑いましたが、
私は彼女ら名人が去るまでは気づかないフリをしました。
でも、なまじ そこで堪えたがために、あとが大変でした。
しばらくすると、お腹の底から笑いが込み上げ、ヒーヒー。
死ぬかと思った。

以前 電車の券売機で、
「私がっ!」 「いえ、ここは私がっっ!!」と、
自分の財布から出したコインを投入口に入れる争いをしている御婦人方を見たことはありましたが、
立ち合いの一瞬で決まったのは初めて見ました。

彼女、じつは「伝票取り道」の秘伝の巻物を持ってるような方だったのかもしれません。

ナルニア国物語

2006年04月15日 19時19分37秒 | 映画・テレビの話
前から興味はあったけど、なかなか作れなかったブログに挑戦することにしました。
絵や写真も入れたいから、しばらくは「8年前の入院中スケッチ」から公開します。

昨日は『ナルニア国物語~ライオンと魔女~』観てきました。
小学校5年生の時に最初に読んだときは、『魔女とライオンと子どもたち』というタイトルで、シリーズにはなっていませんでした。
タンスの裏から他の世界へ。
子供心にどれだけワクワクしたことか!
もちろん読んだ後は家のタンスの中を調べました。
なにもなくて、がっかり。

その後何年かしてから、他のシリーズを読み、
最初は以前読んだ『魔女とライオンと子どもたち』との関連を知らなかったので、
それに気づいたときには大感動。
ああ。あの話がここに繋がっていたのかと。

なお、映画ですが、子供たち とくにルーシーが良かった。
キレイな子ってわけじゃないけど、表情の愛らしさ。
他の3人の子たちもタムナスさんも良かった。
ただ、戦闘シーンは、『ロード・オブ・ザ・リング』とイメージが重なってしまったのが残念。
全く違う話なのに、似たような感じを抱いてしまいました。

最初の爆撃のシーンで思ったこと。
悲惨な状況にある子供たちに必要なのは、愛情と物語だよねぇ。